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むかし書いた韓国コラム #672
犬や猫などとふれあえるドッグカフェやキャットカフェが増えており、明洞や新村など繁華街に行くとよく見かけるようになった。実際に訪れたことはないが、癒しを求める人たちで結構な盛況だという。
先日、そのドッグカフェの犬が屋外に散歩に出ているのを見かけた。その犬は一部を除き毛が短く刈り込まれており、長さを残した部分はピンク色に染められていた。その染められた部分でドッグカフェの店名が表示されていたのだ。お尻のほうには同様に赤いハートマークが描かれていた。散歩中は通行人から大人気で、「かわいい!」と言われながら写真を撮られていた。連れていた店員もどこか誇らしげだ。
動物愛好家の間では、犬の染色は「虐待だ」「おしゃれだ」という論争がある。今回の犬は体に店名を描かれているもので、「おしゃれ」とはほど遠い。虐待かどうかの判断は分かれるところだが、ここはぜひ犬本人に気分を聞いてみたいところだ。
【解説】
同じ店かどうかはわからないが、数年後にはパンダのように染められたチャウチャウと遭遇したことがある。一緒にいた友人と「チャウチャウちゃう?」「チャウチャウちゃうんちゃう?」というネタ会話をリアルに交わせたのは楽しかったけど、人間の都合で染められた犬の気持ちはどうなのだろうか。
(初出:The Daily Korea News 2011年7月5日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)