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むかし書いた韓国コラム #595
時々昼食にカルグクスを食べる。しかしながら某有名店では7000ウォンという値段がついている。「替え玉」もできるとはいえ、コシのないうどんに払う代金としてはいささか高い気がしないでもない。だが隣に座った日本人観光客一行は、口々に「安いわねぇ」と言いながら食べている。現在のレートで約520円。日本で食べる昼食とたいして変わらないが、普段はよほど高級なものを食べているのだろうか。
店を出て大通りに向かうとタクシーに乗ろうとしている日本人観光客。聞こえて来たのは「模範タクシーは高くてもったいないから一般タクシーにしよう」という声。一般タクシーも安いが、模範タクシーだって基本料金は4500ウォン。日本円で約330円と日本のタクシーを考えればはるかに安い。
他人の懐事情など知ったことではないが、この金銭感覚はどうも理解できない。
【解説】
根底には「韓国は物価が安い」という認識があるのだろう。実際には外食費はそれほど安くないのだが、「物価が安い」とすり込まれている上に、ウォン安だったこともあり感覚がおかしくなっていたのだろうか。その割には日本よりはるかに安いタクシー代をケチるというのもよくわからなかった。
(初出:The Daily Korea News 2010年6月29日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)