むかし書いた韓国コラム #238
岩手県を中心に盛岡冷めんと焼き肉店を展開する「ぴょんぴょん舎」がこのほどソウルにオープンした。直接進出ではなく、のれん分けの形で準フランチャイズとしての開店だ。プロバスケットボールチームの岩手ビッグブルズで選手として活躍したシン・ジェロクさんがぴょんぴょん舎の味に惚れ込み、同社の社長に直談判して2012年から修行した末のソウル進出となる。
盛岡冷めんは韓国の冷めんと違い、そば粉を使わずジャガイモのでん粉と小麦粉で作る。めんは太くコシもある。めんとスープとキムチのバランスが絶妙で、シンさんは韓国にない味で差別化できるとして韓国での成功を夢見ている。
狎鴎亭洞ロデオ通りにあるお店では、冷めんや温めんなどめん料理のほか、焼き肉なども楽しめる。朝鮮半島にルーツを持つ料理が日本から韓国に進出する“逆輸入”は珍しいケースだろう。「平壌」と「咸興」の2大勢力に続くニューウェイブとして登場した盛岡冷めんに期待したい。
【解説】
本店のほか、ソウル・木洞と仁川空港にも支店を出していたらしいが、残念ながら2017年にはすべて閉店してしまったようだ。
(初出:The Daily Korea News 2014年3月12日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)