むかし書いた韓国コラム #219

 北朝鮮の金正男氏が最近韓国のある機関を通じて自分と家族の運勢を占ってもらったそうだ。韓国政府関係者が明らかにしたもので、依頼を受けた機関は金正男氏であることを伏せて占い師に資料を渡した。占いの結果、「家族はなぜ離ればなれなのか。家長は苦労が多く良くない境遇だ。しかし2018年からは良くなる。運ががらりと変わる」との宣託を得たという。

 一時は金正日総書記の後継者候補とされた金正男氏だが、異母弟の金正恩第1書記が後継者となった現在は香港やマカオ、シンガポールなどを転々としている。韓国亡命説が出たり、金正恩による暗殺指令が出されたとのうわさもあり心の安まる時はないだろう。韓国政府関係者もこうした生活と占い要請は無関係ではないとしている。

 当たるも八卦当たらぬも八卦。占いが当たるかどうかはわからないが、2018年に何が起きるのか。ちょっと気になるところだ。

【解説】
 金正男氏はこのコラムを書いた5年後の2017年2月にクアラルンプールの空港で暗殺され、2018年を迎えることはできなかった。占いで2017年が危ないという結果はでなかったのだろうか。あまり信頼できる占い師ではなかったようだ。

(初出:The Daily Korea News 2013年3月13日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

いいなと思ったら応援しよう!