むかし書いた韓国コラム #100
「メッコール」という飲み物がある。麦で作った炭酸飲料で原産地は韓国だ。たいていのコンビニやスーパーで売られているポピュラーな飲み物だ。濃いめの麦茶に砂糖を入れ炭酸で割ったような味で、日本でも販売されているのだが入手は容易でなく、ネット上では販売店の情報をやりとりするサイトもある。そこまで苦労してようやく購入した「メッコール」だが、飲んだ人の感想はたいていボロクソで、「まずい」「二度と飲みたくない」「まずいものの代名詞」と、ひどい言われようだ。「ドクターペッパー」や「ルートビア」と並ぶゲテモノ的存在になっており、ほとんど罰ゲームに近い扱いだ。
しかし韓国では普通に飲まれているもので、日本にはない味だが、決して大騒ぎするほどまずいものではない。要は慣れの問題だ。あるいは先入観の問題か。日本のマッコリブームもいいが、「メッコール」ももう少しちゃんとした形で脚光を浴びてもいいのではないだろうか。
【解説】
メッコールは統一教会系の企業が販売していることも怪しさを倍増させているようだが、韓国では過去にも別のメーカーから麦茶をサイダーで割った飲み物が売られており、麦茶サイダーには一定の需要があるようだ。
(初出:The Daily Korea News 2011年11月2日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)