むかし書いた韓国コラム #297
第18代大統領に朴槿恵氏が就任した。テレビでは午前9時ごろから特番を組んで就任式前後の様子を伝えていた。話題になったのはそのファッションだ。自宅を出てから顕忠院を参拝するまでは黒いパディングコートを着ていたが、国会議事堂での就任式ではカーキ色のコートと黒いズボンに、光化門広場に移動すると赤い韓服姿で現れた。青瓦台で業務を開始すると今度はグリーンのジャケットに着替えた。一部からは「ファッションショーじゃあるまいし」との批判的な声もあったようだが、ネクタイの柄程度でしか変化を付けられない男性大統領より華やかさがあった。
朴槿恵氏は未婚だ。かねてから「私は大韓民国と結婚した」と公言しており、大統領当選を決めた際には支持団体が「新郎・大韓民国、新婦・朴槿恵」とする結婚式の招待状を作り話題となった。結婚式の日はもちろん就任式の日だ。当日の頻繁な着替えも日本的に考えると「お色直し」か。残念ながら結婚生活は5年と決まっているが、ぜひ幸せな家庭を作ってほしい。
【解説】
残念ながら結婚生活は5年もたずに三下り半をたたきつけられる形で破綻した。協議離婚なのか調停離婚なのか。円満な離婚ではなさそうだ。最終的には裁判に行ったが、あれは離婚後に当たるのか。裁判で罰金を命じられたがそれが慰謝料に当たるのか。大統領就任を結婚に例えたので大統領罷免を離婚に例えようとしてみたがちょっと難しいかも。
(初出:The Daily Korea News 2013年2月26日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)