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むかし書いた韓国コラム #590
22日午後、ソウルの世宗路公園で犬肉をめぐり相対する2つの団体が集会を行った。大韓肉犬協会会員は犬肉の合法化を求め、動物愛護団体はこれに反対するデモを行ったもの。犬肉を食べることに対する是非は人により異なるため合法化すべきか否かは難しい問題だが、一定の需要があることも事実だ。現在は合法化されていないため、流通する犬肉は衛生面に何の保証もない。合法化すれば法の枠組みの中で衛生面などの問題が改善される。
肉犬協会の主張は、食用の犬はペットにする犬とは異なる犬種であり、これを食用犬に指定してほしいというもの。犬を飼育する農家にとっては犬肉反対の動きは死活問題でもある。一方、動物愛護団体は「犬肉食は韓国から消えるべき積弊だ」と真っ向から対立している。
犬肉食の是非をめぐる議論は昔から続いているもの。どちらの主張も一理あるものだけに、決着を付けるよりも現状を維持するのがあるいは最上の解決策なのかもしれない。
【解説】
犬肉問題は容易に決着はつかないだろう。食べたくない人に無理矢理食べさせるようなことをしているわけではないのだが、食べたいという人の主張については一定部分で受け入れるべきだし、動物愛護の観点でいうなら苦しませずに処理する(棒でたたき殺すとおいしくなるという俗説がある)などの配慮も必要だ。犬肉もひとつの食文化であり、尊重すべきだと思うのだが。
(初出:The Daily Korea News 2017年9月25日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)