むかし書いた韓国コラム #582
14日の夕方に光化門前を歩いていたところ、白いものが降ってきた。雪だった。しかし細かい雪がごくわずかに降っただけで、道を歩く人も気づかない人が多いようだった。これが今年の初雪か。積もったわけでもなく、降った時間も短時間だったので公式記録になるのかと思いながら忘れてしまっていた。いま調べてみたら、今年のソウルの初雪は今月8日に観測されていたという。
ソウル・鍾路区松月洞にあるソウル気象観測所で、観測者が肉眼で雪を確認すれば初雪として記録される。今年の初雪は例年より14日、昨年より7日早かった。8日午後8時55分から9時40分までに降ったが、気温が高かったためすぐにとけてしまい気付いた市民は少なかったという。
てっきり自分が見たのが初雪だと思い込み、だれも気付かない初雪を自分だけが見られたとちょっと優越感にひたっていたが、あれは2番目の雪だったのだろうか。なんか残念な気分だ。
【解説】
ただその後、公式記録になっていない初雪を見ることがあった。短時間だけ降って積もらずほとんどだれにも気付かれない初雪は証拠もなく自慢にもならなかったけれど。
(初出:The Daily Korea News 2010年11月22日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)