むかし書いた韓国コラム #771
先日訪れた東京・新大久保のコリアタウン。韓国料理店の多くでイチ押しとなっていたメニューは「チーズタッカルビ」だった。どの店も店頭にのぼりを掲げ、無料配布されている地図に掲載されている飲食店の広告もチーズタッカルビの写真が目立つ。どういう料理なのか実際には食べていないが、タッカルビに溶けたチーズをからめながら食べるものらしい。韓国にもチーズタッカルビは存在しているが、流行しているという話は聞いたことがない。調べてみると江陵・鏡浦台にチーズタッカルビの有名店があるらしい。流行すると模倣店がたくさん出てくる韓国だが、二番煎じの店は見当たらない。一部のお店でチーズタッカルビがメニューにあるが、イチ押しというほどでもなさそうだ。
かき氷やチキンなど韓国の流行を後追いしていた日本のコリアタウンだが、どうやら最近は独自の流行を生み出す存在になっているようだ。マッコリブームのように、そのうち韓国にもチーズタッカルビブームが逆輸入されるかも。
【解説】
韓国にチーズタッカルビがなかったわけではないのだろうが、メジャーな存在になったのは日本が先で、韓国でもそれなりに見かける存在になったのは逆輸入と考えてもよいだろう。ソウルに遊びにきた友人に「本場のチーズタッカルビを食べたい」とか言われて対応に困ったことがある。ちなみにグーグル(日本語版)でタッカルビの画像検索をするとほとんどがチーズタッカルビなのに対し、韓国の検索サイトのネイバーでタッカルビを画像検索するとプレーンのタッカルビの方が多い。
(初出:The Daily Korea News 2017年8月28日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)