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むかし書いた韓国コラム #908

 韓国のカラオケ店での不満は、日本の曲の品揃えがイマイチなところだった。ときどき日本曲の豊富な店もあるが、それでも日本のカラオケ店には及ばない。ちょっとマイナーな歌じゃ歌いたくてもなければ歌えない。結局いつも同じような曲ばかりを歌うことになる。

 しかし知らない間に日本のカラオケチェーン店がソウル・江南に上陸していた。日本の機械を入れているので日本の曲はかなり豊富だ。韓国のカラオケ店ではお目にかかれないような曲もそろっている。ついうっかりいつも歌っている曲をリクエストしてしまい、同行の友だちから「そんな曲ならどこでも歌えるだろ!」と怒られたりしつつ、ちょっと不慣れな歌も練習を兼ねて楽しめた。日本のチェーン店ながらサービスは韓国式で、インターホンで「時間です」とせかされることもなく、2時間の予定が30分ずつ2回延長してくれたので3時間にわたり存分に歌えた。これで長年のカラオケのストレスは解消できた。

【解説】
 カラオケの「まねきねこ」が韓国に進出したもの。翌年にオープンした鍾路店は、下のフロアに居酒屋の「笑笑」が入っており、日本人仲間との飲み会では、笑笑で飲んだあとにまねきねこで歌うというのが定番だった。鍾路店は閉店してしまったが、江南店をはじめ首都圏で4店舗が営業しているようだ。写真は韓国まねきねこ公式サイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2011年12月19日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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