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むかし書いた韓国コラム #301


 「パルガンモジャ」というブランドのピザチェーンがある。日本語で「赤い帽子」という意味だ。海外からやって来たブランドかと思ったら、韓国生まれのブランドだという。韓国語のブランド名なのだから韓国生まれなのは当たり前だが、赤い帽子のマークを使っている世界的ブランドがある。それを韓国語の愛称で呼んでいるのかと思ったのだ。コーヒーチェーンのスターバックスを「ピョルタバン」、コーヒービーンを「コンタバン」と呼ぶように。

 赤い帽子のマークの世界的ピザチェーンとは「ピザハット」。しかしここには大きな思い違いがあった。この「ハット」は「hut」であり、「小屋」を意味する。赤い帽子のように見えるマークは小屋の屋根をイメージしたものなのだそうだ。

 何ごとも調べてみるものだ。危うく知ったかぶりをして「ピザハット」のことを「パルガンモジャ」などと言って笑われてしまうところだった。

【解説】
 スターバックスを「ピョルタバン」と呼ぶのは、「スター」を韓国語で星を意味する「ピョル」にし、喫茶店などを意味する茶房(タバン)という言葉をくっつけたもの。同様にコーヒービーンは「ビーン」を韓国語で豆を意味する「コン」にして茶房をくっつけたもの。日本で山手線を「ヤマハンド」、井の頭線を「イノヘッド」と呼んでいたようなものか(例えが古いね…)。
こういう言葉遊び的なものが流行っていたので「パルガンモジャ」もそうなのかと思った次第。写真は韓国ピザハット公式サイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2016年6月24日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

 

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