むかし書いた韓国コラム #832
韓国では各地に地元の焼酎がある。ソウルでは「チャミスル」や「チョウムチョロム」ばかりで、あまり見かけることはないが、釜山の「C1」や慶尚南道の「ホワイト」、済州道の「漢拏山」など多彩だ。
全羅南道で大きなシェアを持つ宝海醸造がこのほど焼酎の新製品「月」と「江」をソウル・江南に10万本以上供給したと明らかにした。宝海は1990年代に「キムサッカッ」と「コムバウ」で首都圏市場に殴り込みをかけ、地方メーカーの焼酎としては異例のヒットを記録した。「キムサッカッ」は黒いラベルで高級感があり、留学生時代に勉強もしないで飲んでいた記憶がある。今回は十数年ぶりの首都圏攻略だという。まだ飲食店でお目にかかる機会はないが、今後スーパーなどでも販売する考えという。見かけたらぜひ試したいところだ。
そういえば去年のNHK大河ドラマは「江」だった。焼酎の「江」ももう少し早く発売されていれば首都圏どころか日本でのヒットも夢ではなかったかも?
【解説】
「月」も「江」もすでに同社サイトには掲載されていないので首都圏市場どころか地元でも大して売れなかったのだろうか。ちなみに宝海醸造の製品は、梅酒の「梅酔純」、サワー系の「ブラザーソーダ」、トックリイチゴの酒「覆盆子酒」などが首都圏でも普通に購入できる。焼酎に限って首都圏で振るわないらしい。写真は当時の報道資料より拝借。
(初出:The Daily Korea News 2012年1月6日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)
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