むかし書いた韓国コラム #777
KTXの世宗駅新設をめぐりいろいろと議論が起きている。停車駅が増えることが速度低下につながり高速鉄道の意味がなくなるというような話らしい。
KTX開業から12年。気がつけば駅も路線もかなり増えてきた。新駅を作るのも結構だが、個人的には東大邱から釜山まで直行するルートで新線を作り直してもらいたい。現在の新慶州・蔚山経由ルートは遠回りすぎる。高速鉄道計画当初は京釜間を1時間40分台で結ぶことが想定されていたのに、現状では2時間40分ほどかかる。だったら1駅増えるくらいはどうということはないだろう。
KTXは在来線への直通が可能で、木浦、麗水、晋州、浦項、仁川空港などにも直接乗り入れている。だったら慶州と蔚山も在来線乗り入れ式で良かったのではないか。観光地の慶州と工業都市の蔚山を通す必然性は理解するが、両駅とも市街地から遠く利便性は高くない。いまさらどうしようもない話ではあるけれど。
【解説】
個人的にKTXにあまりいい印象を持っていないせいか、KTXに批判的なコラムをよく書いていた。蔚山は実際に何度か利用してみたが、市街地から遠いため駅から市内への移動に時間がかかりKTXの速達性が無意味なものになっている。二兎を追う者は一兎をも得ずという感じだ。
(初出:The Daily Korea News 2016年10月17日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)