むかし書いた韓国コラム #659

 昔から韓国の名門大学の学生の気質を表す小話が伝わっている。臨時収入があった場合の使い道では、ソウル大生は本を買い、高麗大生はマッコリを買い、延世大生は靴を磨く、というもの。あるいは、女の子が「寒い」と訴えると、ソウル大生は「オレも寒い」と答え、高麗大生は黙って自分の上着をかけてあげ、延世大生は「おいで、抱きしめてあげる」と答えるというもの。

 ここに含まれない大学についてもいろいろバリエーションがあるそうだ。「寒い」に対し、西江大生は「暖かい図書館に行こう」と答える。弘益大生は「ごめん、もうすぐ終わるから」と答える。これは芸術系大学ゆえにヌードのデッサンをしていたというオチ。陸軍士官学校の学生は「走りましょう!」。

 だれが考えたものかは知らないが、いずれもその学校のイメージを絶妙に示した秀作ぞろい。このほかの学校にはどんなオチがあるのだろうか。ちょっと気になるところだ。

【解説】
 上記以外の大学は「名門」ではなく知名度が低くイメージがわきにくいので他のバリエーションはないという話もある。ちょっと残念。

(初出:The Daily Korea News 2010年6月11日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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