むかし書いた韓国コラム #260
韓国の会社ではコーヒーミックスと紙コップを常備しているところが多い。これを作る光景を見て驚いたのは、コーヒーミックスを紙コップに入れお湯を注いだあと。スプーンで混ぜるのではなく、コーヒーミックスが入っていた袋を縦に2回ほど折ってスプーン代わりにする人が多いのだ。コーヒー1回のためにスプーンを使うのでは洗うのも面倒だ。合理的ではあるが、あまりお行儀がいいとも思えない。ずぼらな筆者でもこれにはいまだに抵抗がある。そう思っていたら、食品医薬品安全庁がこのほど、コーヒーミックスの袋で混ぜるのは、熱湯により袋から有害成分が溶け出す恐れがあるとして使用を控えるようにとの見解を発表した。
ずぼらな筆者は、コーヒーミックスを紙コップに入れたら少量のお湯を注いで紙コップを振って溶かし、その後強い勢いで残りのお湯を注いで水流で撹拌している。スプーンいらずで、有害物質の恐れもない。これも行儀のいい方法ではないけれど、ずぼら派の方にはお勧めの方法だ。
【解説】
コーヒーを紙コップで飲むのは韓国では普通で、会社で来客にコーヒーを出すときも紙コップのままのことが多い。飲んだ後は捨てるだけで洗う手間もなく合理的だ。ただ訪問先で自分に出されたコーヒーもコーヒーミックスの袋で混ぜているのではないかと気になるところだ。
(初出:The Daily Korea News 2012年5月21日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)