むかし書いた韓国コラム #183
札幌に住んでいる知り合いが、済州島の焼酎「漢拏山」を飲んだという。話を聞くと、札幌市内にある韓国料理店で売られているのだそうだ。この店には定番の「チャミスル」や「チョウムチョロム」はもちろん、釜山の焼酎「C1」もあり、札幌にいながらにして韓国各地の焼酎が飲めるようになっている。
日本では全国各地の地酒をとりそろえた店もあり、ひとつの店で各地の酒を楽しめるところは珍しくない。それに対し韓国では全国の焼酎をそろえた店というのはあまりみかけない。韓国政府が焼酎の過当競争を防ぐため焼酎メーカーの1道1社政策を取っていたのは昔のことだが、政策が廃止された現在でも他の地域の焼酎を目にする機会は少ない。以前は全国の焼酎を売りにしていた居酒屋チェーンもあったが最近はみかけなくなった。ソウル在住者の多くが地方出身者であることを考えれば故郷の味を楽しみたいという需要もありそうなものなのだけど…。
【解説】
仁川空港近くのイーマートに行ったら各地の焼酎がそろっていて驚いたことがある。ソウルの店では見かけたことのないものが多く、一通り買いそろえたかったのだが出国を控えていたので残念ながら買えなかった。その後そのイーマートに行く機会はなかったのだが、ソウル市内の量販店でも地方焼酎の品揃えが豊富な店はあるのだろうか。
(初出:The Daily Korea News 2011年11月8日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)
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