むかし書いた韓国コラム #440

 韓国には外国人向けのカジノが10カ所以上ある。ソウルのカジノはいつもにぎわっているが、外国人旅行客自体が少ない地方のカジノは苦しそうだ。そんな地方のカジノに行く機会があった。いまいちアクセスしにくい場所にあるそのカジノ。場内にはほとんど客がおらず、従業員の方が多いくらいだった。

 スロットマシンで遊びながら途中で機械の操作方法について従業員に尋ねると、「少々お待ち下さい」と言われ5分以上放置された。やっと来た従業員も説明が要領を得ず、適当にお引き取り願ったのだが、その後もなぜか当方の背後で直立不動の姿勢で待機している。背後から視線を感じながらのプレーは不正を疑われているようで気分も良くない。適当なところで切り上げて出てきた。

 客がいないせいなのか、一挙手一投足を従業員に監視されているようで、カジノの華やかなイメージとは正反対の息苦しさ。カジノに行くならにぎわっているところの方が良いようだ。

【解説】
 この時は大邱に行って中途半端に時間が余ったのでカジノで帰りの運賃くらいは稼げないかと運試しに行ったもの。しかし従業員に見張られながらでは気分も盛り上がらずしっかりと負けてきた。

(初出:The Daily Korea News 2013年10月29日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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