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むかし書いた韓国コラム #426
「妖怪人間」といえばアニメ「妖怪人間ベム」を思い出す。40年以上昔の作品だが、何度か再放送されており、本放送時に生まれていない世代にも広く知られている。そして実は韓国でも放映されていたことがあり、意外にこの作品を知っているという韓国人も多い。調べたところでは日本の会社が制作したものだが、実際の作業のほとんどを韓国で行っていたという。韓国での放映はそういう縁もあったのだろうか。
最近の韓国で「妖怪人間」のアニメと言えば「妖怪人間タヨマ」なのだそうだ。聞き慣れない名前だがれっきとした日本のアニメだ。種明かしをすれば「ゲゲゲの鬼太郎」のこと。たまに韓国のアニメチャンネルを見ると意外な日本のアニメを放映していて驚くが、「タヨマ」もそのひとつだ。
ちなみにアニメに詳しい知人によると、日本でそこそこ人気のあるアニメはほとんど韓国でも放映されており、放映されていないものを見つける方が難しいそうだ。
【解説】
ベムも鬼太郎も韓国では「妖怪人間」なのだ。日本のアニメ「ガッチャマン」は「トクスリ5兄弟」、「あしたのジョー」は「挑戦者ハリケーン」などと改題されながら多くの作品が韓国でも放映され、特にむかしの作品は日本の作品であることを伏せて放映されていたため、自国のアニメだと思い込んでいる韓国人も多い。写真は韓国で同作を放映していたカートゥーンネットワークの公式サイトより拝借。
(初出:The Daily Korea News 2011年2月11日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)