むかし書いた韓国コラム #481
韓国ヤクルトの「ココミョン」、三養の「長崎ちゃんぽん」など白いスープの即席めんが人気を呼ぶ中、オトゥギが投入するのは「キスミョン」だ。「キスミョン」とは中華料理で「鶏絲麺」と書く。鶏のスープのめんで、辛くなくさっぱりしているので個人的に好きな料理のひとつだ。
オトゥギは開発に3年をかけたというが、白い即席めん人気のこの時期に発売するというのは単なる偶然ではなかろう。韓国の中華料理屋ではチャジャンミョンとチャンポンの2大めん料理に隠れがちなキスミョンだが、これを機にメジャーな存在になってくれれば隠れマニアとしてはうれしいところ。
ただしちょっと気になるところもある。製品説明を読むと、辛いことで知られるチョンヤンコチュというトウガラシを加えさっぱりとした辛さだという。はて、キスミョンって辛かったっけ? 先日食べた白くて辛い「長崎ちゃんぽん」が思い出される。試してみるべきなのか迷うところだ。
【解説】
キスミョンは中華料理屋で会食した際の締めに選択することが多かった。存在感の薄い料理で在韓日本人では知らないという人も多かったが、食べさせればそれなりに満足してもらえた。インスタント版は危惧していた通り辛みがあったのは残念。
(初出:The Daily Korea News 2011年11月11日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)