むかし書いた韓国コラム #780
優曇華(うどんげ)の花は3千年に一度咲くという伝説の花だ。その優曇華がここ数日、韓国で話題になっている。先月30日にはソウル・麻浦のコンビニエンスストアで優曇華が見つかり新聞などで報じられた。次いで今月1日には京畿道竜仁のエバーランドで見つかったと報じられた。3千年に一度咲くという割には頻繁に咲いているようだが、韓国では年に数回は新聞で報じられる。それも飽きもせず「3千年に一度咲く」という修飾語付きでだ。5年に一度くらいならありがたみもあるが、数カ月ごとに登場するとありがたみも薄れる。
優曇華の正体はクサカゲロウの卵とされる。長い柄の先に卵がついたものが十数個まとまって植え付けられているのがそれだ。珍しいものかもしれないが、特に見た目が美しいものではない。そして正体についてはどの報道もあまり明確には書いていない。初めて見たときは感心したものだが、最近では「あぁ、またか」とそのままページを閉じている。
【解説】
韓国語で「ウダムバラ」という優曇華の花。記者だって何度も同様の記事を見ているだろうに、なぜ優曇華を見つけるたびにいちいち報じるのか。まったく謎だ。まぁその場所で咲いたのが3千年ぶりなのかもしれないけれど。
(初出:The Daily Korea News 2011年9月1日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)