むかし書いた韓国コラム #202
大韓航空が金浦~光州便を3月で休止することを検討している。昨年4月にKTX湖南線が開通し乗客が減っているためだ。アシアナ航空は光州が発祥の地という象徴的意味合いもあることから休止は検討していないが、1日5便から3便に減便している。
日本では新幹線で3時間以上かかる場合には航空機が優位になると言われる。これまでKTXは大田以南で在来線を走っていたため竜山から光州までの所要時間は3時間ほどだったが、専用の高速線が開通したことでいまでは2時間を切り、KTXが一気に優勢となった。
2年ほど前、光州に行く際に乗るはずのKTXに乗り遅れてしまった。しかしすぐに金浦空港に駆け込み光州行きに乗ったところ、予定のKTXで行くより早く光州に着いたということがある。光州空港は近くに地下鉄の駅があり都心部へのアクセスも良好なこともあり高速線がない時代は航空機に軍配が上がった。高速鉄道網の発達はありがたいが、航空会社には厳しい時代のようだ。
【解説】
大韓航空は結局LCC子会社のジンエアに金浦~光州線を移管し1日3便を運航している。アシアナ航空とチェジュ航空はそれぞれ2便を運航している。高速鉄道の発達で金浦空港発着の航空便は廃止されたり大幅減便が続いている。さほど広くない国土に空港が多く、さらにLCCやコミューター航空が乱立しており航空会社同士の競争も激しそうだ。
(初出:The Daily Korea News 2016年2月23日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)