見出し画像

むかし書いた韓国コラム #532

  韓国はめがねが安いので時々新しいのをあつらえては気分転換をはかっている。なじみのめがね屋もでき、店の前を通ると手招きして呼んでくれ、めがねを買うわけでもないのにドリンク剤をくれたりもする。もらうばかりでは申し訳ないので先日も新しいめがねを2つほどあつらえた。視力検査をしていたらドリンク剤を渡された。

 観光客向けには20分ほどで完成するコースもあるが、こちらは在住者で急ぎではないので3日後に取りに行った。イスに座って微調整をしていると、またまたドリンク剤が出てきた。調整が済んで新しいめがねをかけて家に帰ろうとすると、今度は紙袋が差し出された。中には韓国のりが2パック入っていた。日本人観光客用に用意しているものらしい。

 安いめがねでどれだけの利益があるのかはよくわからないが、ドリンクやのりまでおまけにしていたら大して残らないのではないかとこちらが心配になる。明洞地下街のめがね屋の競争もそれだけ激しいようだ。

【解説】
 このめがね屋の前を通ると店主に呼び止められドリンク剤が渡されるのが申し訳なく、できるだけ店の前を通らないルートを選んだりもした。最初に訪れた時は韓国語を話せる日本人を珍しがってくれ、店主が書いたというエッセー集をもらったりもした。

(初出:The Daily Korea News 2011年9月28日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?