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むかし書いた韓国コラム #566

 鉄道模型というと日本ではおもちゃ扱いだが、欧米では立派な大人のホビーとして認められている。では韓国はどうか。鉄道自体が軍事施設扱いのため鉄道趣味が育ちにくい環境ということもあり、ごく少数の鉄道ファンは日本から輸入して楽しんでいるのが実情だ。韓国製鉄道模型はすべて輸出用で、KTXやセマウル号の模型はディスプレーモデルを除くと存在しない。ただ、日本の鉄道模型メーカーも一部は韓国に生産委託していることもあり、韓国製品の品質には定評がある。

 そんな中、韓国精密模型というメーカーが初めて韓国国内向けに韓国鉄道公社の車両を製品化し発売した。海外でも見られる米国型ディーゼル機関車のため新鮮味はないが、鉄道公社の塗色をまとった製品が「鉄道模型不毛の地」で生まれたことは感慨深い。そしてそれが通信社のニュースとして配信されたことも驚きだ。韓国に来るときに手放してしまった鉄道模型コレクションだが、KTXやセマウル号なども製品化されるなら再開したいところだ。

【解説】
 結局同社からはまだKTXやセマウル号は販売されていないようだが、別の会社から数量限定でKTX山川の模型が販売されたことがあるようだ。韓国で生産販売されている鉄道模型はいずれも日本で主流のNゲージではなく、大きいサイズのHOゲージであることから価格も高く、趣味人口の増加もなかなか進まないようだ。今後の健闘を祈りたい。写真は同社フェイスブックより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2015年9月10日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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