むかし書いた韓国コラム #76
ソウル・汝矣島のコンラッドホテルがオープン1周年を記念し、17日まで毎日午後1時から先着100人にコーヒーを1ウォンで販売するイベントを実施している。1ウォン硬貨を含めどの硬貨・紙幣でも購入が可能で、1ウォンを除いた金額はお釣りではなく慈善団体に寄付するという。
韓国で日常生活に1ウォン硬貨を使用する機会は皆無だ。1ウォン硬貨自体、発行枚数はごく少量で、それもほとんどが硬貨セットに使われる。10ウォン硬貨でコーヒーを買えば9ウォンのお釣りのはずだが、残念ながら1ウォン硬貨を手にすることはできなさそうだ。
1999年にマクドナルドがビッグマックを1999ウォンで販売するキャンペーンを行ったことがある。2千ウォン出せば1ウォンのお釣りがもらえるかと思い買いに行ったが、「1ウォン硬貨がないのでこちらがお釣りです」と10ウォン硬貨を渡された。流通する1ウォン硬貨はまだ目にしたことがない。1ウォン硬貨でお釣りをくれるキャンペーンでもあればいいのだが…。
【解説】
硬貨セット以外の、普通に流通している1ウォン硬貨を1度だけ見たことがある。25年ほど前に留学していたころ、同じ下宿にいた友人が持っていたもので、その当時でもすでにほとんど流通しておらず、その友人も珍しいからと大事に保管していた。ちなみに1999年のマクドナルドのキャンペーンでは、当初はちゃんと1ウォンのお釣りを出していたようだ。用意していた1ウォン硬貨がなくなり韓国銀行に両替を要請したが拒否されたと当時の新聞は報道している。
(初出:The Daily Korea News 2013年11月12日号 note掲載に当たり解説を加筆しました)