むかし書いた韓国コラム #425
来月2日に開業する湖南線KTXの速達性をめぐる問題が浮上している。開業すれば竜山から光州松汀まで最速1時間33分ということになっている。しかし最速で走る列車は1日1往復しかなく、ほとんどの列車が2時間ほどかかるのだ。最速の列車は途中駅には停車しない。実は同様のケースは京釜線KTXでもある。ソウル~釜山の最速列車は2時間17分で、これも途中駅には停車しない。そして本数も1日1往復しかない。ほとんどの列車が2時間40分台で走っている。湖南線も京釜線も最速列車が1往復しかないというのでは、「最速○分」と謳いたいがために走らせている「宣伝用」と言われても仕方あるまい。
日本の新幹線なら最速の「のぞみ」、各駅停車の「こだま」と種別が違うが、KTXはノンストップでも各駅停車でも種別の設定はない。在来線には「セマウル」や「ムグンファ」など列車の等級ごとに愛称がある。KTXも停車駅に応じて愛称をつければこうした問題は防げると思うのだが…。
【解説】
ソウル側の起点が竜山であるというのもひっかかるし、光州側も光州松汀駅は市街地からやや離れた立地だ。結局ソウル都心部から光州都心部に行こうとすれば2時間を超える。それも仕方ないけど、停車駅に応じて種別を設けてほしい。
(初出:The Daily Korea News 2015年3月19日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)