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むかし書いた韓国コラム #894

 朝鮮半島は韓国語では「韓半島」という。この韓半島という名前を持つ地名がある。江原道寧越郡の韓半島面だ。そもそも韓国は島しょ部を除くとすべてが朝鮮半島に含まれているのだが、なぜ寧越郡に韓半島面が存在するのか。

 この辺りは山間部で、川が山の間を縫うように蛇行している。この蛇行がちょうど朝鮮半島の形そっくりになっている部分があり、「韓半島地形」と呼ばれる観光地となっている。対岸にある展望台から見ると、東側が険しい山地で西側に平地が広がる地形まで朝鮮半島そっくりだ。

 もともとは寧越郡西面という地名だったが、「韓半島地形」の存在をアピールし観光資源として町おこしにつなげようということで、2009年10月に「韓半島面」に名前を変えて現在に至っている。「韓半島地形」は修学旅行生や外国人観光客も訪れる名所となっており、人口3千人ほどの小さな町にとって大きな収入源となっているそうだ。

【解説】
 一度は行ってみたいと思っていたが、交通便利な場所ではなさそうで個人で行くのは二の足を踏んでいた。単に地形が朝鮮半島に似ているというだけであり、それ以外になにか見るべきものがあるとは思えず、いずれ行こうと思いながらも優先順位は低く結局行かずに日本に引き揚げてしまった。写真は江原道観光広報事務所公式サイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2013年2月7日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)


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