見出し画像

大人の発達障害~家族の立場から③~

ウッドエイト社会保険労務士事務所スタッフのMです。
私の息子は発達障害でADHDの診断を受けていますが、現在は地方公務員として働いています。
家族としてこれまで経験したことや感じたことをお伝えしようと思います。

前回は大学卒業~就職準備までを紹介しました。
今回は就職試験~就業をお話しします。

公務員試験準備
公務員試験準備のために専門学校へ通い始めた息子は、同時にMOS(Microsoft Office Specialist)資格の取得を勧められいくつか取得しました。これはとても役に立ったようです。
また、試験準備の中で面接の練習や作文の課題などがあり、自分だけでは到底準備出来なかったのですが、そういうことをスケジュールしてもらって実行出来ることが息子にとっては取り組みやすい事なのだな、と家族は再認識しました。
学校という枠の中にいるときは自身の障害が全く問題にならない方でも、社会に出たとたんに問題だらけになってしまうのは、自分でスケジュールを組み立てたり、それに沿って行動するという力が極端に少ないためなのだと思います。
実際、結構ハードなスケジュールになっていましたが、決められたことは淡々とこなすことが出来る(むしろスケジュール通りにならないとかえって混乱する)特性で乗り越えていました。

公務員試験
専門学校の支援もあって、願書の提出や受験、事務手続きも全て自分で行っていました。
大人なのだから当然、なのですが、私は本人よりもハラハラドキドキ、落ち着かない日々を送りました。
自宅からの通勤を考慮した3つの自治体を受験して、本人の感じた受験の手ごたえとは裏腹に第一志望の自治体だけに合格しました。
でも、結果良ければすべて良し、です。
合格後、内定通知とともに就業前健康診断の案内と受診、その後人事担当者との障害に関するヒアリングの面接がありました。障害特性と本人の希望などを聞かれたようです。
こうして昨年4月から地方自治体職員としての職業生活が始まりました。
配属後も定期的に面談などの機会があるようで「困っていることが無いかどうか。業務量は適切かどうか。」など配慮してもらっているということです。
職員の給与や業務分掌が詳細に決まっていてそれが文書化されているのと、イントラでいつでも閲覧出来るので息子にとってはとても分かりやすく、納得しやすい環境なのだと思います。
受け入れる側にはそれなりのご苦労を掛けていると思い、息子と一緒に働いている方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

いいなと思ったら応援しよう!