コーヒーの国際資格「Q グレーダー」を取得しました。
みなさん、こんにちは。
今週もWOODBERRY COFFEEのnoteをご覧いただきましてありがとうございます。品質管理部の佐藤です。
今回は「Q グレーダー」と呼ばれているコーヒーの資格についてお話していきます。
「Licensed Q Arabica Grader」とは?
Licensed Q Arabica Grader(以下、Q グレーダー)はCoffee Quality Institute(国際コーヒー品質協会、以下CQI)が認定するコーヒーの鑑定士の資格の一つで、国際資格です。Q グレーダーの役割は、CQIが生産国における協力機関であるIn Country Partnershipと協力して推進するQ Arabica Coffee system(コーヒーの評価から売買支援を行うまでの仕組み)において、専門的な技能者としてコーヒーの品質を客観的に評価することが求められます。
7月下旬、このQ グレーダーの資格を取得するために「Qコース」を受講してきました。品質管理部として、焙煎されたコーヒーの品質チェックをするだけでなく、WOODBERRY COFFEEに仕入れる生豆を評価する役割もあるため、今一度生豆の評価について学び直すべく、受講することにしました。
トレーニング内容
このQコースでは6日間かけて18個のテストとそれらをパスするために味覚や嗅覚のトレーニングを行います。
ひたすら同じトレーニングを繰り返し、技術を磨いていくのですが、主に行ったことはこちらです。
カッピングは普段から行っているWOODBERRY COFFEEの焙煎豆を評価する際やどの生豆を仕入れるか判断していますが、今回は生豆評価に特化したカッピング技術のブラッシュアップでした。
下の写真にもあるように、赤い部屋で視覚情報を減らしてテイスティングを行うなど、日常生活にはない環境の中を作り、トレーニングを行いました。
”Q コース”での学び
このQコースで学んだこと、トレーニングしたことはとても大きくて、戻ってきてからコーヒーの味の感じ方が変化していたのに気付き、驚きました。
Qコース受講後に品質チェックをした際に「酸味にフォーカス」するようになっていました。
それに気づいたとき、今までは「どのようなフレーバーがあるか」や「質感」にフォーカスしてテイスティングしていたんだなという発見もありました。
生豆を評価する際は「Enzymatic(有機酸)」の割合にフォーカスすることで、シンプルに生豆の評価ができるということを知ったのも大きな進歩です。
コーヒーの評価項目には酸味や甘味などの味覚要素、また液体の質感や余韻など評価する項目がいくつかあるのですが、以前はすべての項目を同等に評価していたため労力がとてもかかっていました。
Qコースでは「1番感じやすいフレーバーは何か」にフォーカスすることで、有機酸がどのくらい含まれているかを判断することを学び、これによって効果的に生豆の品質を鑑定することができるようになりました。
コーヒーから感じられるフレーバーは大きく4つのグループで考えられます。
コーヒーの品質は有機酸がどのくらい含まれているかでほとんどが決まります。
このEnzymaticと呼ばれている有機酸に由来するフレーバーがどのくらい感じられるかが、生豆の有機酸含有量の評価になり、生豆の品質の評価になります。
有機酸含有量はコーヒーの成熟環境に依存すると言ってもよい指標でもあり、この有機酸は多ければ多いほど良いコーヒーとされています。
Q Arabica Coffee systemで使用されるSCAのスコアシートで採点し、80点以上の点数を獲得したコーヒーがスペシャルティコーヒーに認定されます。
そのスコアシートに則るとEnzymaticフレーバーの割合が1~30%だと82点ほどに、40~70%だと84点ほど、80%以上感じられると86点程度になります。
味わいは、Emzymaticの割合が多いほどFloral,Fruityな印象になり、少ないとNuttyな印象になります。
この指標でしっかり判断できれば、コーヒーの品質を見誤ることもなくなると思いました。この指標を知れただけでも参加して良かったと思える有意義な期間でした。
今回の資格取得を機会にWOODBERRY COFFEEのコーヒー生豆の選定からグレードアップしていけたらと思います。
今回のQコースを受講でまだまだ成長できることがたくさんあると実感しました。Qグレーダー以外にも国際的な資格はいくつかあるので、それらについても貪欲に学んでいきたいと思います。
これからのWoodberrycoffeeの品質向上にご期待ください!
さいごに
公式noteをご覧いただきありがとうございました。
SNSでも様々な情報発信をしていますのでぜひチェックしてみてください。
Please have a wonderful day :)
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