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お金はなぜ5円玉や5000円札が使われるのか?

日本の硬貨や紙幣は、1円、10円、100円、1000円、10000円以外に、5円、50円、500円、5000円が使われています。

1円、10円、100円、1000円、10000円は、10倍ずつ変化しています。対数軸にプロットすると、等間隔になります。

「何を言っているの???」となられた方のために、対数の復習です。1, 10, 100, 1000, 10000は、$${10^n}$$ (10のn乗、n=0,1,2,3,4)と表せます。別の記事でも書いた指数関数です。このn=0, 1, 2, 3, 4の部分を(常用)対数といいます。大雑把には10を何回かけるかということです。

では、5, 50, 500, 5000はと言えば、こちらも対数だと等間隔で、n=0.699, 1.699, 2.699, 3.699 程度になります。

1円玉と10円玉の間が5円玉というのは、対数で考えると、0と1の間が0.699で、微妙にバランスが悪くないでしょうか?普通に考えると、0.5にしたくなりますね。10の0.5乗は約3.16です。5円玉の代わりに、3円玉か4円玉にした方が、効率が良いのではないかと想像しました。(図1)

図1. 対数軸での比較

みなさんは、お金を出す時にどういう基準で硬貨やお札を選びますか?できるだけ、おつりがいらないようにという方もいるでしょう。代金999円の場合、おつりがいらないように出すよりは、1000円札1枚出して、おつりを1円玉1枚もらう方が多いのではないでしょうか?

とりあえず、支払う枚数ともらうおつりの枚数の合計が最も少ないのが最適と考えます。(表1)

例えば、代金2円の場合は、1円玉2枚払うのが最適で2枚。代金3円の場合は、1円3枚払うのが最適で3枚になります。あるいは、5円玉1枚払って、1円玉2枚のおつりをもらって、合計3枚になります。代金4円の場合は、5円玉1枚払い、1円玉1枚のおつりをもらうのが最適で2枚となります。

代金1円から9円の商品について買い物をする場合、3円、7円、8円の時が最大で3枚になります。平均すると、2.1枚のやり取りになります。

5円玉ではなく、3円玉だった場合は、最大3枚(平均2.0枚)になります。

表1
図2

平均が最小になるのは4円玉で、最大3枚(平均1.9枚)になります。(図2)
意外なことに、7円玉でも最大3枚(平均1.9枚)になります。

5円玉を4円玉に変更すべきと主張したら、妻に一言「そんなの、計算しづらい」と言われて、終了。おっしゃる通りです。数学好きのたわごとでしたが、そんなことを考えている人もいるんだと、あたたかく笑っていただければ幸いです。

そもそも電子マネー時代になりつつあるので、現金やおつりは気にならなくなっていきますね。

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