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息子のサンタクロース
先日、息子の小学校の個人面談で、担任の先生に「参考までに伺っておきたいのですが、お子さんはサンタを信じてますか?」と真顔で訊かれた。
「な……なぜそんな事を?」と訊き返してしまった。「いえね、うちのクラスは、結構信じてる子が多いみたいなんですよ…」と言われた。(※ 小学3年生です)
思わず「近年の調査によると、子供にサンタを信じていてほしいのは親の方らしいんですよ。それはつまり…」なんて岩村暢子さんの本みたいな事を語り出しそうになったが、そういう親を批判していると思われるのもマズいと思い、
「そうですか… うちは信じてないと思いますけどね。先日も『パパ、今年もサンタのかっこうするの?』なんて言われましたしね(笑)」と、お茶をにごしたのであった。
そして帰宅後、なにげなく息子に「ねえ、サンタっていると思う?」と訊いた。
そしたら即座に「いるよ!いるにきまってるじゃん」と言われたので驚いた。
「でも、いつもパパがサンタの格好してるって知ってるだろ?」と訊いたら、「それは知ってるけど。でも、それとサンタがいるかどうかは、別の話でしょ?」と答えられた。……論理的だ。
というわけで、どうやら <サンタは実在するが、うちには今まで来ていないだけ> というのが、息子の認識のようだ。
+ + +
ところで、この話をツイートしたところ、すかさず猫沢エミさんからこんなコメントがあったので、紹介しておきます。
大学の時にエルマーのぼうけんの名訳者、渡辺茂男さんの講演があり、「実在しない生き物が、子供の心に椅子を作り、それらが去った後に、実在する大切な人を座らせることができる。」という話を聞いて感動しました。ヲノ先生の桃太郎もサンタも、同じレベルで息子さんの中に椅子を作るのかも。
これには胸が熱くなりました。
しょうがない、来年もサンタの服…… 着てみるか。
(2013.12.24 『渋東ジャーナル』過去ログより, 加筆修正)
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