世界はなんて素晴らしいんだ
ベトナム戦争を描いた映画『グッドモーニング・ベトナム』(1987) でも、戦時下のデモや暴力、爆撃や殺戮をドキュメンタリー風に映し出す場面に、この全曲が流れて観客に強烈な印象を与えた。 https://youtu.be/FzFIDTs3WtI
歌詞の内容は、何でもない日常の風景を淡々と描写しただけだ。だがそこがいい。
ぼくはこの曲に、谷川俊太郎さんの『生きる』(1971) という詩を思い出す。
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみすること
あなたと手をつなぐこと
http://www.nanarokusha.com/ikiru_zenbun.htm
ふつうに、何でもない時間が何でもなく過ぎていくことが、どんなに素晴らしいことか。
大きな病気や事故に遭ったり、災害や動乱に巻き込まれたり、大切な人を喪なったりした時、あらためて人はその貴重さに気づく。
この素晴らしい世界を味わい尽くすには、人生はあまりにも短い。まして憎しみ合ったり、争ったりしている時間などないのだ。
つくづく、そう思う。
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