【毎週ショートショートnote】ジュリエット釣り②
ある日、サメの悪魔が現れて、ジュリエットを丸呑みにした。
父の死後、俺は釣りの悪魔のサオ彦と血の契約をし、デビルフィッシャーとして生計を立ててきた。
彼女は得意先の娘で、俺たちは恋に落ちた。
サメの悪魔は、再び現れた。
俺はサオ彦と同化し、頭が釣り竿、右手に出刃包丁、左手にタモ、投網マントの姿となった。
現場に到着し、釣り針を投げると早速、悪魔がかかった。糸を食いちぎり、沖へ逃げようとする。
「逃がすかよ」
両足のスクリューを回転させ、俺は海上を走った。
「大漁大漁!」
出刃包丁を悪魔の頭に振り落とす。
『わいの鮫肌がぁ!』
「てめぇは千枚おろしの刑だ」
悪魔の体は刺身状に飛び散り、中からジュリエットが飛びだしてきた。
俺は天使をキャッチする。彼女は俺を見て笑った。
「選択は2つ。釣り竿として私に質屋に売り飛ばされるか?人として一緒に幸せになるか?」
最高かよ。
俺の選択肢にリリースはない。
(400字)
【副題】フィッシャーマン
今週は、ついに放送開始となったアニメ『チェンソーマン』に触発されて、このお題でもう1本書いてみました!いつもありがとうございます!
なので、今回は文字数の許す限りの中で、本家にできるだけ寄せてみました!(説明不足な点などは申し訳ないです)
作品の勢いやブラックな作風も混ぜつつ、お題に昇華するのは、また違った難しさや楽しさを感じることができました。来週の2話も楽しみです!
どうか楽しんで読んでいただけますように!
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文章や物語ならではの、エンターテインメントに挑戦しています!
読んだ方をとにかくワクワクさせる言葉や、表現を探しています!