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映画の中の子どもたち①


お仲間がたくさん
いると思うが、
映画が好きだ。

ジャッキー・チェンや
007といった王道も大好き
だし、『プラダを着た悪魔』
も飽きるほど観た。
『男はつらいよ』も。

映画について
書いてみたい。
せっかくなら、
こどもが登場する
映画を切り口に
書くことにする。

『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』

1987年の映画。
スウェーデン人
ラッセ・ハルストレム
の初期の作品。

この方は、その後の
作品『ギルバート・グレイプ』
で大きく名が知られていくが、
私はこのマイ・ライフ~が
珠玉の作品だと思っている。
  
少年イングマルが、
病気の母のもとを離れて、
叔父の家でひと夏を
過ごす物語。
村の人々との交流。
新しい仲間との出会い。
初恋。別れ。再会。

ここまで書くと、
甘酸っぱい
少年の成長物語
みたいだが、
おもいっきり
PG12だ。

思春期にさしかかる
男の子と女の子の
リアルな言動や
心情を、包み隠さず
描いている。

哀しいことや
やるせないことは、
子どもの人生にも
たくさん起こる。

子どもは
自分の不安や
寂しさを、
周りが理解
できる形で
表現する
わけではない。

AをAのまま表さず、
AがZに変換されて
出たりするから、
ときに大人を
混乱させる。

何をやっても
裏目に出てしまう
イングマルの姿を
見ると、思わず
ポロポロと涙が
出てくる。

田舎でイングマルを
預かる、叔父の存在が
抜群によい。

ガラス工場で働き、
人生を楽しみ尽くし、
イングマルと、
ただただ生きてくれる。
それだけ。

「愛」を語るような
直接的な台詞は一切ない
のに、それがにじみ出て
いてあったかい。
寂しくて、あったかい。

自分が好きな人が
今日も明日も明後日も
元気に自分の人生にいて
くれるという安心。

そのことについても
深く感じ入る物語だ。

折に触れ、繰り返し
観たい映画のひとつ
である。

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