『人生には必ずタイミングがあり、きっと自分にとって目指すべき道が見えてくる』アニマルセラピスト 永井亜希さん・株式会社morich代表 森本千賀子さん
大学の寮で出会い、それから30年。「就職、結婚、出産、子育て」とライフイベントを越え、今なお絆が深い友人お2人の対談が実現!
経験を積み重ねてきたからこそ見えてきた道。それぞれ違う道を歩んでいても、どこか重なり合う亜希さん(アニマルセラピスト)、千賀子さん(株式会社morich代表) の人生観に迫りました。
永井亜希さん(左):1971年生まれ。獨協大学外国語学部ドイツ語学科卒業。『NPO法人とちぎアニマルセラピー協会』理事・アニマルセラピスト。放課後等デイサービス「こどもスタジオバンビ」顧問。全米NLP協会認定心理カウンセラー。ECCジュニアホームティーチャー。FM放送「ミヤラジ」にて、動物情報番組「アニマルLOVERS」パーソナリティーを務める。「とがわ動物病院」バードカウンセラー。全国で愛鳥家向けセミナーを開催。イラストレーターとしての一面も。自宅では、全長1mのゾウガメ・沢山のオウム・犬など、動物に囲まれて暮らす。
森本千賀子さん(右):1970年生まれ。獨協大学外国語学部英語学科卒業。1993年リクルート人材センター(現リクルートキャリア)入社。転職エージェントとして約2000名超のキャリア支援に携わる。入社1年目に営業成績1位、全社MVP受賞と受賞歴は30回超。NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』にも出演。2017年3月株式会社morich設立。転職エージェントとして採用支援、キャリア支援を中心に、All Rounder Agentとして、「困ったときのモリチ」を体現。NPO理事、社外役員、アドバイザー、キャリアメンター、講演、メディア出演、著書執筆など多方面で活躍中。2児の母の顔も持つ。
『“自分らしいかどうか”を大切に/亜希さん』
『感性に響くものをやっていく先に、きっと自分にとって目指すべき道が見えてくる/千賀子さん』
WI大山:お2人の大学時代に遡って、「取捨選択しなきゃいけないタイミングが来た時に、何を軸にされていたのか」伺いたいです。
千賀子さん:自分の心の声、素直な気持ちに従って、心地が良くないなと思ったものは辞める。心地がいいなと思うものは続けて、とにかくチャレンジを忘れなかった気がします。
亜希さん:自分が本当に何が好きなのかを常に探し続けていた中で、迷った時には、“自分らしいかどうか”を判断基準にしていました。自分がその物事と関わるイメージが出来るかどうか、直感を大切にしてきた気がします。
千賀子さん:私はどんなことでもきっと楽しめるという自信があって、あまり不安はなかったですね。ただ亜希と一緒で、自分が好きなことは見えていませんでした。だからこそ感性に響くことをやっていった先に、自分が目指すべき道も見えてくると信じることができた気がします。進んでいく過程での不安はあまり感じずに過ごしていました。
WI吉田:高校までと違い、大学は自由の幅を体感できるからこそ、挑戦してみるのも選択肢の1つですよね。亜希さんは、どんな大学生活を送られていましたか?
亜希さん:教えることが大好きで、大学4年間は家庭教師に夢中になっていましたね。大きな挑戦こそ出来ませんでしたが、アートが好きだったので、美術館や個展・インテリアショップ巡りをしたり、絵を描いたり、感性を磨くことに時間を割くことが出来た大学時代でした。
『結婚の相手はビジネスパートナー的な存在/千賀子さん』
『私が私らしくいられる人を探していた/亜希さん』
亜希さん:私は大学卒業後、進学塾で英語講師としてしばらく働いた後、お見合いで結婚しました。
WI大山:お見合いされていたんですか(笑)
亜希さん:実はこう見えて古風な人間で(笑)。両親の勧めでお見合いをしました。私には、自分と似た個性的なパートナーが合うのかと思っていたけれど…真っ白なキャンバスみたいな相手が合っていたようです。私が私らしくいられて、沢山の夢を叶えさせてくれた夫には、感謝しかありません。
WI杉浦:千賀子さんはどんなカタチでご結婚されたのでしょうか?
千賀子さん:私にとっての自分の存在価値は、仕事含めて自分のライフワークで作っているんです。燃えるような恋愛というより、全てを共有できて、意見しつつ、お互い高めあえる関係のビジネスパートナー。それが私にとっての結婚でした。
『人生には必ずタイミングがある』
WI大山:お2人にとっては、夢を叶えるための道のりを尊重し、一緒に歩む選択ができることが結婚の決め手だったんですね。亜希さんが娘さんを出産されてからの暮らしのカタチを教えて下さい。
亜希さん:1人娘が3歳になった頃から3年間、ECCジュニアの英語教室を開講していました。夢だった自分の教室が持てた事が本当に幸せで、がむしゃらに頑張り、開校初年度から2年連続、全国1位のホームティーチャー賞も頂きました。天職に出会えたと思いましたが…、3年が経った頃、沢山の生徒さんを抱える中、やむを得ない事情で教室閉鎖という形になってしまいました。本当に辛かったです。
「人生には必ずタイミングがある。今はあなたが仕事するタイミングではないのかもしれない」と、母に相談した際に言われました。辛かったですが…仕事を辞めたことにより、娘と過ごせる時間がグンと増えました。娘がやりたいことを追求させてあげることが出来、結果としては有意義な時間となりました。そう思うと、まさに全て“タイミング”だったと思います。
そんな娘が大学進学を機に上京した後、ECCジュニアから復活開講のお声掛け頂き、2018年に念願の復帰をすることが出来ました。改めて、母が言っていた“タイミング”という言葉の意味に気付きましたね。
『大好きなマザー・テレサの言葉「大きな愛をもって、小さなことをしなさい」』
WI吉田:娘さんに寄り添いながら子育てをされ、現在は“アニマルセラピー活動”にも携わられていると伺いました。きっかけは何だったのでしょうか?
亜希さん:約8年前体調を大きく崩したときに、飼っていた鳥たちに救われた経験をし、“アニマルセラピー”に興味を持ちました。
そして、アニマルセラピストの資格を取得し、ご縁あって『NPO法人とちぎアニマルセラピー協会』理事となりました。現在私は高齢者施設を中心に、全国でも大変珍しい“バードセラピー”を独自に展開し、皆様に笑顔と癒しをお届けしています。
WI大山:子育てが落ち着いた今。第2の青春を亜希さん持ち前の明るさで、フル活用されているんですね。
亜希さん:プロゴルファーの父を見て育ったこともあり、以前は、「何か1つのプロフェショナルにならなくてはいけない」と思っていたんです。でも歳を重ねたことで、“好きなことは、何個でも欲張ってもいい”のだと気付きました。とはいえ、「そこには人の何倍も強い想いが必要」ということも同時に学びました。
マザー・テレサの『大きな愛をもって、小さなことをしなさい』という言葉が大好きで、常にそうありたいと思っています。
『私がやらないからこそ自分で培うもの/千賀子さん』
『出来るお母さんにならなくてもいい/亜希さん』
WI杉浦:子育てがひと段落し、再び自分のやるべき事と出会えた亜希さん。子育てとお仕事を並行されている千賀子さん。お2人の子育て観を教えて頂きたいです!
千賀子さん:私がご機嫌だったら息子2人も生きていくことや、大人になることに希望を持てる。私がやるよりやらないからこそ自分で培える。自分で生きていく力を身に付けてほしいという想いで見守っています。
亜希さん:私はずっと“出来る母親・妻にならなくては”と、頑張りすぎてしまっていました。身体を壊してしまった時に、娘から「ママは、いてくれるだけでいい」という言葉がきっかけになってくれて、家族に弱音を吐けるようになりました。“出来るお母さん”にならなくてもいい。お母さんが輝いて笑顔でいることが、子どもにとって1番なのだと気付きました。“弱さを知って強くなる”ことを身を以て知った今、私は人生で1番貪欲に過ごしています!
(取材:大山友理・杉浦友美・吉田響/文・構成:吉田響/編集:大山友理)
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