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【夢日記】お尻の中だカナヘビは

   なんだかよく分からんちょっとキティちゃんみのある猫っぽいやつのぬいぐるみを、僕は2つ所有しているようだった。

   大きさはなんというかこう、胸の前で赤子を抱きかかえるように持つとちょうどいい具合の大きさ。ちょうどいいとは一体?まあとにかくそんな感じの大きさ。

   僕はそのぬいぐるみをまず1つ両手で抱え、布かなんかが敷いてあるちょっと柔らかそうな場所に置いた。どうやら、ぬいぐるみを寝かしつけようとしているらしい。

   そしてその場に静かに横たわるぬいぐるみ。僕以外の人の姿もそこにはあり、誰かがそのぬいぐるみの頭をサワサワと撫でている。

   次に僕は2つ目のぬいぐるみを持ち上げた。それをどうするつもりだったのかは分からないが、一旦別の場所に仮置きすることにしたらしい。近くの地面の上にそれを置いた。

   置いた瞬間気づいたのだが、僕がぬいぐるみだと思って抱いていたそれはぬいぐるみではなかった。カメかなんかだったのである。でも甲羅は無かった気がする。でも確かにカメっぽかったんだ。あと情報付け加えると柔らかそうで優しそうではあった。

   地面に置かれたそのカメかなんかは、大人しくじっとしている。と、その時。シャシャシャッ!となんかちっこいカナヘビみたいなやつが、カメかなんかの後ろに現れた。そしてそのまま、カメかなんかのお尻の穴にズムムムッと入り込んでいった。

   僕は「あぁ〜〜!!!」と思ったり言ったりした。いつの間にか僕の隣には死んだばあちゃんがいて、死んだばあちゃんもなんか言ってた。何を言っていたかは覚えていないが、状況から推測すると「あらー入っちゃった!」とかそんなとこだろう。

   さっきまで大人しくしていたカメかなんかは、ちょっとだけのそりのそりと立ち位置を変えたり向きを変えたりしている。多分、カナヘビみたいなやつがお尻の中に入っちゃったからいずいんだろう。いずいとは北海道弁で、なんかなんとなーく普段の感じと違うような、違和感があるような気がして、落ち着かない、気持ち悪い、気になる、そういった状態のことである。

   で、誰かが「出さないと」とかなんとか言った。確かにカナヘビみたいなやつをお尻から出してやらないとカメかなんかが可哀想ではあるが、そうは言っても僕に出来ることは何も無い。ただただ、カメかなんかのお尻の穴を見守っていた。

   そしたら、死んだばあちゃんを含めた何人かが「あっ」みたいな声をあげた。うろ覚えだけど多分あげてたと思う。どうやら、カメかなんかのお尻からカナヘビみたいなやつが ブリンッ と出たらしい。

   出た「らしい」というのは、僕はその瞬間を目撃出来ていなかったという事なのである。カメかなんかのお尻の穴、ずっと凝視していたはずなんだけどなあ。ビーダマンのしめ打ちさながらに勢い良く射出し過ぎて、動きが速すぎて見えなかったって事なんだろうか?

   まあどちらにせよ、カナヘビみたいなやつが出てきたのは間違いない。なぜなら、カメかなんかのそばにカナヘビみたいなやつが何事もなかったかのように佇んでいたからである。

   これにて一件落着、と思いきや。死んだばあちゃんが僕の首の後ろの辺りを見て「あら」と言った。そしてその辺りを指差し、「これ取らないと」と続けた。

   え、なに、まさか、カメかなんかの直腸かなんかにさっきまで滞在していた、下手したらっていうか多分下手しなくてもウンチまみれのカナヘビみたいなやつが、今僕の首の後ろにひっついているのかい?そこに見えているカナヘビみたいなやつは別個体であり、本物は僕の首の後ろだってのかい?

   そう思って僕は、そのおぞましさに身をこわばらせながらも、恐る恐る、そして思いっきり首とか肩の辺りとか頭とかを全体的に ブルンッ! って振った。そしたら、首の後ろを何かがシャシャシャッ!と走るような感触があった。

   ヒエェェェッ!と思ったと同時に、首だのなんだのを思いっきり振ったその衝撃により僕は目を覚ました。第三者視点から見ると、ベッドの上で寝ている人間が突然思いっきり首を ブルンッ! って振りながら目を覚ます、という不気味な光景である。という補足だけして、またベッドの上で寝ぼけ眼の僕視点に戻ることにする。

   カナヘビみたいなやつも、カメかなんかも、猫っぽいやつのぬいぐるみも(☆)もういない。死んだばあちゃんも勿論いないんだけど、「死んだばあちゃんも」って付け加えると途端に『狙ってる感』が激増してクッソ寒いからやめた。↑の☆部分が、それを付け加えようとした場所である。

   ともかく、全部夢であって、直腸カナヘビ首の裏ひっつき事件は実際には起こってなかったということで、一応めでたしめでたしではあるのだけれども、なんか出演キャラがバラエティに富んでいてちょっと楽しい夢ではあったので、少しばかりの寂寥感を覚えたのも事実。寂寥という言葉を数年前に覚えたものの使う機会なんて無いから使う事無かったけど、あれここ使えるタイミングじゃない?って思ったので当てはめてみた。多分大きく間違ってはいないだろう。良かった。

おわり

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