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明日の種をまく 032_20231005

子ども支援、私にできるのか?

今日の記事は内容が重たい。
軽めに書こうと思って頑張ってみたが、私の辛い気持ちが前面に出ている。
あー悩ましい。

子どもの話ではあるが、私が仕事をしている学校内の話ではなく、プライベートで起こったということと、いつものメンバーの方にも読んでもらいたいと思い、あえて有料記事(うぉん八シリーズ)にはしなかったことを先にお断りします。

有料記事の勝手な運用方針(いつもほぼ適当)

先日、知り合いの子どもたちと遊ぶ機会があった。
最初にテーマから話そう。
「うぉんのすけさん、ぼく自〇したい」
と言われたという話だ。

小学3年生の男の子だった。
背景はこうだ。

この男の子は私が素人目に見て、少し特徴がある。
自己中心的な性格で、自分の思うとおりにならないと手がつけられなくなる。
正直、私も扱いにくい。

この子には4歳年下の妹がいる。5歳。今一番かわいい時期だろうか。
皆が妹の方に手をかけている。
小学3年生のお兄ちゃんは主役を妹にとられ、いつも不機嫌である。

妹ちゃんは私のところに来て、抱っこをせがんだ。
私もかわいいから抱っこをした。手をつないで歩き、ジュースも並んで一緒に飲んだ。
お兄ちゃんは妹ちゃんにたくさんいじわるをし始めた。

「うぉんのすけさん、ちょっと目をつむってください」
私が目をつむった隙に、妹ちゃんの頭をえいっと叩いた。
これにはママも私もほかの人も黙ってはいられない。みんなして「それはダメだなぁ~」と注意した。

その後、お兄ちゃんは黙ってどこかに消えてしまった。
皆が妹ちゃんのケアをする中、私はお兄ちゃんを目で追っていた。
そしてお兄ちゃんを探した。見つけた。建物の陰になるコンクリートにうつぶせていた。

「どうしたの?みんな探しているよ。あっちに戻ろう」と声をかけた。
「帰ったらまたママに怒られる」
「さっき怒られたんだからこれ以上もう怒られないよ」
「妹なんか、いなくなってしまえばいい」

この言葉を聞いて初めて私は、妹ちゃんへの嫉妬心から来た行動だったのだと分かった。
「あれ、お兄ちゃんあんなに妹ちゃんを大事にしていたのに、どうしたの?」
「あっそっか、妹がいなくならないんだったら、おれがいなくなればいいんだ。おれ自〇する」

あまりにも意外な言葉が出てきたので、焦った。
私と二人っきりの時にそんな話しないで~
えーどうしたらいいのぉ?
対応に困った。

結局、何度も質問と答えを繰り返し、彼の話を聞いてみると、こういった自〇願望は今日に始まったわけでなく、ずっとあるということ。
ママにも伝えているが、いつも軽く無視される。
ママに不満を持っている。
ママにいつも怒られてばかりいる。
学校に行くのはとっても楽しい。
でも学校にいる時間より家にいる時間の方が長いから辛い。

彼のママはとっても真面目で教育熱心。
優しい人だが、厳しくシツケをしているところも見たことがある。
私はその光景を見たとき、今時めずらしいしっかりしたお母さんだなと思った。決して叩いたりはしていない。しっかりと説明する感じ。
感心して聞いていたが、強いて言えば、ちょっとしつこい?
子育てをしたことがない私にはこのママさんの子育てをどうこういう資格などないのだけれど。

この親子と別れてからも、この出来事が気になり、ママさんに伝えるべきかどうか迷ったが、万が一のことも考えられると思い、状況を伝えることにした。
電話で今日起こったことを伝えたが、反応はいまいちだった。

私の印象としては「子どもがそんなことを言って恥ずかしい」
そんな風に感じた。

私はとにかくお兄ちゃんの気持ちを分かってほしいということ、あんまり強く長く何回も同じことを繰り返して怒らないでほしいと伝えた。
自分が子どもだったらそうしてほしいから。

私にも昔そんな気持ちになったことがあるが、高校生とかもっと大人になってからだった。生きるとはどういうことかを真剣に考えて、哲学している頃だったと記憶している。

だから小学3年生でそんな風に考えるものだろうか?とこればかりは彼の気持ちが全然分かってあげられず、対処に困ってしまったのだ。

ママさんは「いつも口癖のように言ってますから~」と最初笑っていた。
本当に笑える話なんだろうか、大丈夫だろうか。
よその家庭のことにどこまで踏み込むべきなんだろうか。
私には分からないことがたくさんある。
だから淡々と事実を述べることしかできない。
それから、私自身がとても心配しているということを伝えるしかない。

「泣けばいいってもんじゃない!」みたいなことがあるが、
「自〇したい」と言えば、なんでも解決すると思ったら困る。
言葉の効力が薄れてくれば、周囲の人の気を引くためにリストカットなどの実行にまでエスカレートしかねない。それが怖いのだ。
だからその言葉をもう二度と口に出さないようにするためにはどうしたらいいんだろう?
そういうことを一生懸命伝えた。

この子のお母さんは彼を愛しているからこそ、そのメッセージの本質に気がついていないのではないかと不安になる。
私の感覚が間違っているのか。
子どもってそういうもの?
「戦闘系のゲームばかりしているからです」とも説明を受けた。
それにしたって・・・
大丈夫なんだろうか。

「うぉんのすけさんに甘えたかったんだと思います」
そういう甘え方は勘弁だ。

「私は専門家ではないので、彼がどうしてそういうことを平気で口にするのか分からない。
周囲のママ友さんに話を聞いてもらうとか、学校の先生に相談するとか、カウンセリングを受けてみるとか、とにかくママさん一人で判断されるのは危険なような気がする。無力で申し訳ない」
と伝え、電話を切った。
電話の最後の方はママさんも「うぉんのすけさんのお言葉はちゃんと真剣に受け止めます。自分だけで判断しないようにして、お兄ちゃんをよく見るようにします。ありがとうございました。」と言っていた。

いくら子育て支援をしたいからと言って、こんな時にどうすればいいのか。
とりあえず真剣に子どもと向き合うこと。親へ情報共有すること。それぐらいしか今の私にはできそうもない。本当に無力だ・・・


タイトル画像は、仲良くさせていただいているnoterさん温水温(ぬくみず ゆたか)さんの作品です。


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