[学校別研究編]#3 暁星・立教小学校(小学校受験)
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新シリーズ「学校別研究編」の第三弾です。学校別やカテゴリー別に、相性の良い属性や併願戦略、お教室選びなどをお伝えして参ります。
これまでのnoteがセミナー講演のイメージだとすると、本記事は教室の先生の本音トークのイメージです。少し突っ込んだ表現も出て来ますが、ご容赦下さい。
ご質問やご相談を踏まえて加筆して参ります。まずは各校の基本戦略を配信することを優先して参りますので、よろしくお願いします。
※学校名は2回目以降の表記は略称となります
■はじめに
第三弾は男子校2校を取り上げます。
言わずと知れた、暁星小学校と立教小学校です。教育方針の異なるこの2校を男子校として括ったのは、男子の初等教育を考える上で、この両校を知ることは有益な作業だと思うからです。
両校の姿と必要な取り組みを知ることで、ご家庭の教育方針がどちら寄りなのか、もしくはどちらでもないのか。その立ち位置を考える良い機会になれば幸いです。
■教育方針の違い
・競争(切磋琢磨)
競争と書くと印象が悪いですが、ハイレベルでの切磋琢磨です。暁星小学校が「競争」の言葉を特に使用している訳ではありません。
これは学力面においては、中高の大学進学実績の医学部への特化と共に、12年後の医学部進学や高い学力強度を意識したご家庭が集まってきた結果かと思われます。
また、建学の精神に記載のある通り「心と体」を育むことを軸としており、心はキリスト教教育、体はサッカーを中心とした活気ある体育にその特徴が表れているでしょう。
福澤諭吉先生の「まず獣身を成して、後に人心を養う」に近い教育方針でもあり、慶應義塾幼稚舎志望のご家庭が、教育方針への共感で併願することも多いです。
文武両道のイメージが先行しがちな同校ですが、教育方針の根幹は「キリスト教教育」であることを忘れてはいけません。この理解が感じられないご家庭は面接で厳しい結果になりますし、たとえ入学できたとしても、ご家庭とのミスマッチが起きることも多いです。
・協奏(共に学ぶ)
立教小学校では、説明会やパンフレットでも「協奏」の言葉を用います。一人一人の実力もさることながら、チームで結果を出していく教育方針です。
その根幹は二つあって、一つは宗教教育。もう一つは大学附属校であることでしょう。
立教小学校の宗教教育が体現されているのは日記です。毎年の説明会で日記の披露があると思いますが、宗教教育を受けた子供らしい感謝や気遣いの話に心を打たれます(そういう日記をチョイスしているのでしょうけど)。
また、大学附属校であることは、学力向上に偏らず、社会に出るまでの16年間でどういった人間に育てたいかを、学校側も追求することができます。
まさに偏差値教育の対局に位置する教育方針であり、「偏差値よりも人間性」といった方向性を志向する教育方針にマッチすることになるでしょう。
偏差値に拘らないオーナー企業経営の家系などが多いのも頷けます。
・運動会
両校の教育方針の違いは、運動会を見ると一目瞭然です。先日のコラムにも書いた通り、学校説明会よりも運動会や展覧会などのイベントの方が、各校の特徴をよく理解できると思います。
活気溢れる運動会系では、慶應義塾幼稚舎・成蹊小学校・東京女学館小学校、そして暁星小学校などが特徴的です。この系統の学校の運動会は入場の統一感から違います。女子校の整列感とはまた異なる、闘争心に満ちた入場は見ている親も高揚させられます。
一方で、和気藹々とした運動会の学校も多いです。桐朋小学校や成城学園初等学校などのいわゆる泥んこ系が挙げられます。特に立教小学校の運動会で印象的なのは、休憩中の姿です。立教の温かい育ちそのままに、親御さんや友達と和気藹々と過ごす光景が見られます。
前者の活気に逞しさを感じるご家庭もいらっしゃるでしょうし、後者の和やかさに小学生らしさを感じるご家庭もいらっしゃるでしょう。
その学園で6年間を過ごすとどのような姿になっていくのかを間近で見れる運動会等のイベントは、志望動機にも活かせる貴重な機会です。
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