スーサイド・スクワッド
今公開中の「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of prey」の予習として観ました「スーサイド・スクワッド」の感想をさらっと書いてみたいと思います。これ公開時なんか気が乗らずに観に行かなかったんですよね。それでWOWOWかどこかでやっていたのを録画しておいたのでそれを観ました。
お話はなんとなくわかっていてDCコミックのヴィランたちを集めてチームにして何かと戦うんだなと思っていました。で、その何かというのは別にないんですよ。まあメタヒューマンと呼ばれるスーパーマンをはじめとする人間を超えた存在にもし敵意があったらどうするかというifの話から始まったわけで、スーサイド・スクワッドなるものを作ってそれで対抗しようという計画を進めていたら、そのメンバーとして集めた一人のエンチャントレスが反旗を翻していきなり想定した危機が訪れてしまったわけです。それもまさに人知を超えた神にも近い存在なので厄介なのです。ここまで私はああ一人一人キャラクターを紹介するのね、それが終わったらストーリーが始まるのね、と思って観てたら、もう本題始まってんのね、とちょっと面食らいました。しかし何というかかなりマッチポンプな話で、そもそもメンバー集めをしなければこの騒ぎも起こらなかったんじゃないの?(かなり強引な方法でエンチャントレスを従わせていたのです) と釈然としない感じはありました。危機が起こってから他のメンバーを収集ではまずかったんでしょうかね。まあいいですが。
結局集まったのはウィル・スミス演じるデッドショット、こいつは百発百中の射撃の名手ですね。そしてジョーカーの彼女のハーレイ・クイン。あとなんか火を使うやつと爬虫類みたいなやつとブーメラン使いともう一人はすぐ死ぬ雑魚です。そしてそれを束ねる軍人とカタナという刀使いの女が護衛についています。正直、他にもたくさん兵隊さんがいるので、こいつらいらないのでは? と思わなくもないです。観客にはもう敵がかなりのスーパーパワーの持ち主だとわかっているので、どうやって戦うつもりなのか、と不安でいっぱいでした。
そんなわけであとは「ニューヨーク1997」みたいな感じで進んでいきます。首に爆弾を仕掛けられ、命令に逆らえない状態で敵地に乗り込みます。いっぱい雑魚敵も現れるのですが、そいつらとの戦いはまあ、まずまず楽しめます。ちょっとグダグダするところもあるんですが、見せ場自体は楽しめます。だから私も楽しみました。ただ結局最後の戦いがあまりに力の差がありすぎるので、火を使うやつくらいしか相手にならないんですよね。それで結局爆弾で解決するわけで、これだったらスーサイド・スクワッドの存在意義は……? と疑問に思いました。なんかいろいろ上手くいってない感じがします。そもそも悪人を集めて言うことをきかせるわけじゃないですか。そのキャラクターを尊重するなら、命令していた奴に何かしらしっぺ返しを喰らわせて終わり、じゃないといけないような気がするんですよ。まさに「ニューヨーク1997」がそうなんですけど。それがなかったのが一番ガッカリしましたね。私が個人的にお上の言うことを聞いてるタイプのヒーローがいまいち好きでないということもあるんですが、まさかこの設定の映画がそれになるとは思いもしませんでした。ただ一人一人のキャラクターは悪くなかったので、また新作できたよーってなったらまた観たいとは思うほどには楽しかったです。特にジョーカーは悪くなかったですね。何か賛否両論あるようですが、なかなか面白い解釈だと思いました。そんなわけで、「ハーレイ・クイン」の予習になったかどうかはよく分からないのですが、ちゃんと観ましたよという報告でした。おわり。