控えめな「疾風怒濤」交響曲第35、38番
ハイドン 交響曲 第35番 変ロ長調 Hob.I:35
ハイドン 交響曲 第38番 ハ長調 Hob.I:38《こだま》
2曲とも情熱的な第1楽章だね。35番は1767年12月(自筆譜現存)、38番は1768年頃(自筆譜紛失)に作曲。どちらもハイドンの疾風怒濤期にふさわしい一面をしっかり持ち合わせているね⚡️
どちらも祝祭交響曲🎊と言われているけど曲の始まりの印象は全く違う。35番は控えめから段々と力が込められていくイメージ、アルトホルンがいいアクセント📯38番は最初から賑やかなパレード。ちょっとごちゃごちゃ、ガヤガヤしているね🎆
ただ2曲とも第2楽章の印象が薄くないかい?38番は愛称《こだま》の通り、第2ヴァイオリンが1小節遅れて第1ヴァイオリンの音を再現している。だから《こだま》ってわけ。35番は?ノロノロとした急に平和な日常になったみたい。うん、フレーズがあまり頭に残らないな。そして意外に長い(ホグウッド盤で約9分40秒)。感想が少ないね。
第3、4楽章は後の42、43番によく似ている。ハイドンの交響曲の様式はこの頃にはもう出来上がっていた?
疾風怒濤最盛期(ホグウッド盤全集によると1772〜1774年)に比べると一部楽章の影がまだ薄く感じる。この薄い部分もしっかり理解して楽しめないとまだまだハイドンの音楽の魅力は理解出来ていないってわけか。ハイドン研究の道は長い。