【ライブレポ】ROCK IN JAPAN FES 2022
今回はライブレポを書きます。8月11日と12日に日本最大級のロックフェス・ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022に行ってきました。3年ぶりの開催、そして会場が茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園から千葉県千葉市の蘇我スポーツ公園に変更をされて初めての開催となりました。自分自身としても夏フェスは久しぶりで“ロッキン“に参加するのは初めてでした。レポートとしてはRockin'onさんの公式レポートより拙いのは当たり前なので、感じたことをファン目線で書こうかなと思います。
8月11日
1日目のスタートはGRASSステージから。Rockin'onの渋谷社長による"朝礼"と呼ばれる前説からスタート。全体では3日目となるこの日、ラインナップが2000年代から出演しているバンド達が多いこともあり、参加者の年齢層が最も高い日であることが明かされたのと共に「先週は初めましての人が多かったけど今日の皆さんにはおかえりなさいと言います」という言葉を頂きました。前述の通り自分はRockin'onの他のフェスには行ったことあるけどロッキンは初めて。でも夏フェスにおかえりなさいとも言ってくださった気がして胸が熱くなった。
BLUE ENCOUNT
そんな久しぶりの夏フェスのトップバッターはブルエン。彼らのライブを見るのは色々と文句を言われた昨年のJAPAN JAM以来。ネガティブだけどポジティブ(伝われ)な田邊さんの熱いMC、音楽ってやっぱ大きな力があると感じました。
曲はSTAY HOPEやバッドパラドックスなどで暖めて、VSやロストジンクスでブチ上げるセトリ。今回セトリにルーキールーキーやPLACEが入っていたのは、蘇我に移転してのリスタート、久しぶりの夏フェスでリスタートという意味も込めているのかなと感じました。辻村さんにとっては渡米前最後のロッキン。エモさも含んだ、あらゆる意味で最高のトップバッターでした。
Creepy Nuts
こちらも昨年のJAPAN JAM以来となったCreepy。近年はラジオを中心にトークも話題の2人ですが、本業のHIPHOPはやはりカッコよかった。
合法的トビ方ノススメからエンジン全開...と思いきや、雲行きが怪しくなり突然の雨。よふかしのうた〜堕天の頃には通り雨が土砂降りになり、タオルやTシャツが絞れる程に。そんな中でもタオル回しで応えると、かつて天才だった俺たちへの頃には再び晴れ空に。そのままのびしろで軽快なビートを刻んだ後に「今日はHIPHOP勢もたくさん来ているけど、それぞれのやり方があって楽しんで欲しい。俺や松永は俺らのやり方が1番カッコいいと思ってるから」とR-指定のMCに続いて最終曲の生業。普段は軽妙な語り口の彼らだが、HIPHOPの意地を見た気がします。天候をも演出に変える神ライブでした。
キュウソネコカミ
こちらは2018年か2019年のフェス以来に見たキュウソ。リハで「CMにもなった曲やるぞー」とMEGA SHAKE ITをやって本編スタート。
冒頭のMCで「西宮からやってきました、バンド名はほぼBUMP OF CHICKENと同じ意味、キュウソネコカミです!」と、彼ららしい戯けたMCでスタート。最初の3曲がビビった・ファントムヴァイブレーション・推しのいる生活とアゲ中のアゲ曲だったのでテンションMAX。ファントムヴァイブレーションの“スマホはもはや俺の臓器“の部分は全部クラップで表現するの中々斬新。
優勝とギリ昭和ではスカパラのホーンセクションが飛び入り参加。豪華セクションを従えての2曲はカッコよかった...のだが、優勝ではMVよろしくホーンセクションではない大森さんが胴上げされるという再現っぷり。結局演奏もなくこの為だけに参加するという、前代未聞の豪華な大森さんの使い方笑。流石はコミック要素もあるバンドらしい盛り上げっぷりでした。
NUMBER GIRL
再結成以降も見る機会はないと思っていたナンバガ。世代的には自分が知った頃には既に解散していたけど、音楽の先輩からその伝説は聞いていて楽しみにしていた。直前に向井さんが陽性反応を受け心配しましたが間に合って一安心です。
しっかりとビートを刻む中尾さんとイナザワさん、ジャズマスターを涼しい顔で弾き倒す田渕さん、時に歪ませすぎて耳に障る程にテレキャスを弾きがなる向井さん。全てが実在したんだという、ある意味での存在への感動を感じた。あの特徴的なMCからの透明少女も、「福岡市博多区からやって参りましたNUMBER GIRLです」の一言、This is 向井秀徳で締めるメンバー紹介も全て。千葉!と煽る向井さんの千葉のアクセントが、千葉県と言う時の千葉のアクセントなのもらしさ全開。
この2日後、RSRにて今年限りでの再解散を発表。発表時期も解散理由も実にらしいなと多くの人が感じたのではなかろうか。
04 Limited Sazabys
こちらも昨年のJAPAN JAM以来なフォーリミ。GENちゃんの「swim!」という高らかな声からスタート。My HEROで更にボルテージを上げると、MCでは「この暑さの中でフェスやるって可笑しいよね」と笑い、「僕らがやっているYON FESにロッキンの方々が来ていて、あのクロークはそこから逆輸入しているから著作権料頂きたいですね」と言ったと思えば、「今はSNSとかで対立が可視化されたり言い合ったり、世界でも歪み合ったりしているけど、音楽は世界共通言語なんじゃないかなと思います」と熱いMCも披露。
そんなMCの後のSquallはいつも胸が熱くなるし、時間余ったからRememberという流れに懐かしさも感じた。そしてセトリにGrasshopperが入っていたの嬉しかった。Squallにも負けないエモい曲をロッキンで聴けたのは本当に嬉しかった。
MY FIRST STORY
5年ほど前に1度見た記憶があるマイファス。ただその当時の記憶はほとんどなくて、ある意味新鮮な気持ちで見ることが出来た。前回と違うのはPassCodeのファンになり、ドラムのKid'zくんがサポートで叩いているのを見るのが多かったこと。Kid'zくんのホームでの勇姿はカッコよかったです。
初めてマイファスを知るきっかけになったREVIVERやZero Gravityなんかはまた新鮮に聴こえました。バンド陣が作り出す迫力と、お兄さん譲りのHiroくんのカリスマ性。お兄さんのバンドとは似たジャンルですが、Hiroくんの良い意味でのヤンチャ感もカッコいいのかなと思いました。
10-FEET
色々な日程的すれ違いもあり、実に約4年ぶりの10-FEET。いつものドラクエSEから10-FEETタオルが掲げられる高揚感は何事にも変え難いと再認識した。
VIBES BY VIBES、その向こうへと定番曲を繰り出してTAKUMAさんが「コロナとか戦争とか色々あるけど、今日この時間だけは音楽でいっぱい酔わせてくれ」とMCの後に蜃気楼とヒトリセカイを披露したのはグッときた。
その後「曲たくさんやりたいからめっちゃ早口で頼むわ」とTAKUMAさんに続いてKOUICHIさんとNAOKIさんが超高速でMCだったけど、NAOKIさん結構言葉多かったのに噛まないの凄いなと思った笑。
Cherry Blossomでの恒例のタオル投げ、蘇我は強風でもはやタオル飛ばし状態。それがツボに入ったTAKUMAさんの「お前らアホやなあ」は、アホという言葉史上、あんな優しいアホは今までないなと思った笑。
「今日終わってもええ。今日が最後のライブになってもええ。それぐらいの気持ちでやる」という熱い言葉も心に来た。最後のRIVERの川は幕張付近を流れる花見川と思いきや、市原市を流れる養老川だったのは意表を突かれました笑。フェスの王者はやはり圧倒のステージでした。
スキマスイッチ
裏の9mmと迷いましたが、初めて見るスキマスイッチを選択。ライブ全体の感想としては、やっぱり長年J-POPを引っ張っているだけにポップスターっぷりが凄かった。大橋さんが「初めてスキマスイッチ見るよって人どれだけいる?」と問いかけた時に結構なレスポンスがあって、「毎回こんな感じなんだけど、ツアーもやってるので宜しくお願いします!」と大橋さんが仰っていましたが、それだけ注目と新規を集めている証明だと思います。
最初はフクダ電子アリーナのコンコースから見ていたけど、名曲の奏は聞き惚れてしまったし、全力少年の時にはライブエリアに降りていました。全力少年をライブで聴けて本当に感動したし、王道J-POPはロックフェスには少しアウェイかもしれないけど、それでも継続して出演する理由が分かりました。
マキシマム ザ ホルモン
2018年にフェスで見る予定だったものの、ダイスケはんの療養でキャンセルになったので、ちゃんと見るのは5年ぶりくらいになったホルモン。今日の出演者に同世代のバンドが多いからか、セトリはあの頃のシーンを追っかけていたら絶対に聴いたことがある6曲。恋のメガラバ〜シミは身体も動くし、首周りの筋肉も痛くなるやつ。
MCではダイスケはんが「BUMP OF CHICKENでーす。趣味は天体観測です」と戯けて見せると、ナヲ姉は「踊らないとBUMP OF ホルモン出てくるヨ。BUMPの藤くんじゃなくてWANIMAの藤くん(ドラム:FUJI)くるヨ」と流石のMCパフォーマンス笑。
爪爪爪ではダイスケはんが「スペシャルゲストを呼んでるぜ、こいつだー!!」とのMCから登場したのはCreepy NutsのR-指定。Creepyを組む以前にホルモンの曲をサンプリングしていたという彼。実は事前リハなしの一発コラボというのが後日ナヲ姉のTwitterから明かされ「プロすげえ...」となった。これは映像化してほしい。
ラストは恋のスペルマの振り付けをビジョンに映してレクチャーしたけど、Rockin'onの渋谷社長の雑コラ状態なのには会場大ウケ。流石のパフォーマンス力を見せたライブでした。
KICK THE CAN CREW
ホルモン終わりに続々と人が雪崩れ込んできたKICK。個人としてはCDJ以来約5年ぶり。世代としてはKICKの第1期とホルモンの初期が被っているのもあり、そこに青春を重ねた人も多く感じたステージ。
1曲目は再始動時に発表され、過去の代表曲をオマージュした千%。続いてKREVAさんの「色々と禁止事項は多いと思うけど、地球持ち上げさえしなけりゃ良くね?」とのMCから地球ブルース337を披露し、会場一体の337拍子を響かせ、ここからかつての代表曲ゾーン。マルシェ、sayonara sayonaraでブチ上げてからのアンバランスでしっとりと仕上げる。この頃ちょうど日没の時間と重なり、夕暮れに映えるビートはまさに野外フェスの醍醐味。
最後は再び再始動後の曲から住所。蘇我 in the house ver.は全員でin the houseの振りを決めて大団円。当時小学生だった自分が、20年後にロッキンでKICKを見ているという事実に感無量。
ストレイテナー
PARK STAGEのトリを務めたのはテナー。7月のツアーにも参加し、今回の出演者の中では最もライブに参加しているアーティスト。
シンペイさんは赤ピンクの髪に、OJはサングラスに麦わら帽子というスタイルからアンセムのMelodic Stormが3年ぶりにロッキンに鳴り響く。久しぶりのFrom Noon Till Dawnに続いて、ホリエさんが「この3年間で作った曲がやっとロッキンでやれます」と繰り出した宇宙の夜 二人の朝と叫ぶ星を披露。常に最新の曲がカッコいいテナーの、今を存分に知ってもらうことが出来たと思います。
ひたちなかに続いて蘇我でも今年最後の海に向かった後、3年の隙間を埋めるようにREMINDERのイントロのアルペジオが鳴り響いたのは込み上げる物があった。ホリエさんが「最後に再会の歌を歌って終わります」と彩雲で締め。テナーでも屈指の人気曲だが、西の空がまだ僅かに赤い中で3年ぶりのロッキンにこの曲はベストマッチの光景だった。
BUMP OF CHICKEN
ストレイテナーから急いで移動し、メインステージのトリは3年ぶりのロッキン出演となるBUMP。ロッキンが蘇我に移転したということは千葉県佐倉市出身の彼らにとっては地元凱旋となるロッキンでのトリ。この日の参加者の中で体感2人に1人がBUMPのグッズを持っている感覚で、ライブエリアは後ろの方まで人が満員。
注目の1曲目、アカシアのイントロが鳴り響くと、初めてBUMPを見た人も久しぶりにBUMPを見た人、全てがBUMPの存在を再認識する一瞬だった。
続いて演奏されたKには少しどよめきも。この曲は当時インターネットで流行っていたFLASHで使われていた曲で、20年ほど前を知っている人なら1回は聞いたことがあるのではないかと思う。とはいえフェスでこの曲が来たのは最近のファンもビックリしたのでは。続いて誰もが知っている天体観測。フェスで誰もが知っている曲を持っているのは強いと感じる一瞬だった。
藤くんの「僕らの前はホルモンだったよね?めっちゃ盛り上げてくれたと思うけど、僕ら暗い曲しかなくて。でも次の曲は朝ドラの曲だから少しは明るいと思います」と、朝ドラ主題歌だったなないろ。アコギと優しい藤くんの歌声が会場を包み込んだ。
そしてクロノスタシスに続いて花の名が演奏される。まさかこの曲が来るなど予測はしておらず、イントロで心が静かに燃え滾った。そしてそれは次の曲も同じなのだが、4人が向かい合ってイントロを演奏したところでトラブル発生。ヒロのギターが鳴らずに「ちょっとタンマ」と仕切り直し。藤くんは「まあ...音が鳴らないこともある」と言った上で、ヒロに確認を促して「大丈夫?ちゃんと鳴っているね」と再確認した上で再演奏。その仕切り直した曲は才悩人応援歌で、向かい合い演奏する姿にホッコリするのと共に、この時代に対する応援歌にも聴こえた。最後にAuroraを披露し華々しく大トリを飾った。
当然ながらアンコールを求める声が大きい中、supernovaが歌えない今は代わりにスマホのライトで幻想的な雰囲気を作り出すと4人が登場。光の曲rayのイントロに大反響。升くんが、チャマが、ヒロが、藤くんが楽しそうに演奏する姿にこちらも夏の思い出を貰った。
全てが終わり、藤くんが「フェスを止めなかったのはフェスを守り続けた貴方達のおかげです」と言葉を残し、「スタッフさん・他のアーティスト・そして君たち自身に大きな拍手」と観客全員で拍手を送り、最後は花火が打ち上がりBUMPは伝説になって終了。全ての人に感動とインパクトを与えて幸福な一時でした。
雨のパレード
BUMPの余韻醒めやらぬまま、クロージングアクトの雨のパレードのライブへ。雨パレは大まかな概要とか雰囲気は知っているけど、ライブ見るのは初めてでした。
BUMP終わりの時間帯の混雑も考えると、ここに来た人はおそらく雨パレのファンかコアな音楽ファンの方が多いと思いますが、夏の夜風にピッタリなグルーヴ感に聞き惚れていました。ライブを見たことが無く比較は出来ませんが、ベースが加わることによる効果、音のメリハリは明らかに進化していた気がします。
久しぶりの夏フェスの終わり、なんとも言えない浮遊感と余韻を感じた30分でした。
8月12日
ロッキン自分の2日目はHILLSIDE STAGEにてRockin'onの山崎編集長の朝礼から。フェスも4日目を迎え、蘇我ロッキンの運営面についてもかなり分かってきた中、今日は強風の影響でHILLSIDE STAGEとPARK STAGEのスクリーンモニターが撤去されるというの残念なことも。元々が強風気味な蘇我だけに、これは来年以降改善に期待したいです。
今日はONE OK ROCKやHEY-SMITHといったメロコアの激しい系を中心のラインナップ。激しい系の他にはハロプロ系のグループなど豊富なラインナップを揃えた。ちなみにOKAMOTO'S,SIX LOUNGE,FOMAREについては半分程しか見れていないのでレポとしては割愛しています。
山崎編集長の「フェスだしてというから出してあげたら中止になっちゃった。それも彼ららしいね」との挨拶の締めでオープニングアーティストがスタート。
バックドロップシンデレラ
そんな今日のスタートはバックドロップ、3月に柏で見て以来2度目。フェスだしてという曲作るぐらいだし、非常にフェス向けだと思うのでフェスで見るのが楽しみなバンドだった。
まずは台湾フォーチュン、フェスだしてという定番曲を繰り出す。フェスだしての曲中には、出演キャンセルになった盟友・打首獄門同好会の『日本の米は世界一』をカバー。「打首がキャンセルになっちゃって俺らにすげえプレッシャーかかってる気がしてさぁ」とペリー渉さんがMCで語っていましたが、やはり打首の盟友であるんだなと思い、その心意気に熱くなった。
サンタマリアに乗ってでは初見の人もツーステ踏んだり、最後の定番曲・さらば青春のパンクは柏レイソルの応援歌の原曲としても知られる曲。この曲を同県内のライバル・ジェフ千葉の本拠地でやるのはなかなかにロックでしたね笑。
100%フェス向けのバンドだし、これからもっと人気になることを確信した最高のトップバッターでした。
WONK
何度かタイムテーブル被りがあって見れなかったが、前々から気にはなっていたWONK。先のフジロックでも話題になっていたバンドが蘇我ロッキンに上陸。
昨日の雨のパレードは夜でしたが、WONKの朝から昼へ風の吹く野外でこんな音楽を聞くのは非常に心地よいと、1曲目のDance on the Waterを聴きながら感じた。ソウルやブラックミュージックは20歳を超えてから聞くようになりましたが、改めてこのジャンルの素晴らしさを感じさせてくれるライブでした。最後にボーカルの長塚さんだけが先に袖口に捌け、バンド陣がアウトロを演奏して静かに捌けるのはフェードアウト感があってカッコよかった。
BREIMEN
前日にLenny code fictionがキャンセルになり、急遽代役として出演が決まったBREIMEN。知っていることといえばボーカル・ベースの高木祥太くんがTempalayなどのサポートをしているのと、エドガー・サリヴァンのベースをやっていたことくらい。
リハでロッキンに出られた喜びなのか意味もなく叫んでみたり、SEを今日出演のモーニング娘。のLOVEマシーンにしてみたり、自由さ満点なライブスタート。
その自由さは音楽にも表れており、ファンクを基調としつつもロックやパンクっぽいこともやる多彩さ。童謡のあんたがたどこさをサンプリングした曲もあったり、聞いてみたら本当に面白かった。こういう発見もフェスの醍醐味です。
アンジュルム
HEY-SMITHと被って迷ったが、次のPassCodeへの移動と普段見る機会もないなと考えてこっちへ。ハロプロ系のグループのライブを見ること自体初めてだったけど、TVで拝見したメンバーの上國料萌衣さんが同じ九州出身というのもあり、気になって1度見てみたいなとは思っていました。
とはいえ曲はほぼ知らずでしたが、1曲目の46億年LOVEから見よう見まねでファンの方を真似。曲は全曲ともクラップやタオル回しなど、フェスで盛り上がる要素満載で楽しかった。スカパンクっぽいノリの愛すべきべきHuman Lifeが特に気になってYouTubeでリピート。
Rockin'onのフェスにはここ数年出演していますが、それも納得のパフォーマンスでした。次もまた是非見てみたいです。
PassCode
ここ数年注目し続けてきたPassCodeが初めてロッキンへ。ここに至るまでの紆余曲折や苦労も見てきたつもりですが、冒頭MCオンリーで南菜生さんが「ロックフェス行ったらアイドルは来るなと言われ、アイドルフェス行ったらロックやりたいならロックフェスに行けと言われた。それでも10年続けてやっとロッキンに来れた」と言ったのには、初めて見た人は暑苦しく感じる人も居たかもしれないが、それを言葉で述べるのは、ある意味で不器用な、まさに彼女の人柄だなとも感じた。
曲はPassCodeのアンセムRayからスタート。続くTaking you outではホイッスルも交えたスクリーマー・有馬えみりさんの自己紹介アクト、更にサビでは高嶋楓さんもシャウトに参加するツインシャウトと、見ている人の意表を突くパフォーマンス。その中でアイドルとしての陽のパフォーマンスを見せる大上陽奈子さん。
かつてオーディションも受けた憧れのモーニング娘。と同日にパフォーマンスする姿はキラキラしていた。
ここで終わると思った6曲目にFLAVOR OF BLUE。現状の最新曲かつ凶悪な曲でギャップを作った後にIt's youで締め。Introduction PassCodeなセトリと共に、蘇我の大地に確かな足跡を残した。
Fear, and Loathing in Las Vegas
PassCodeのライブが終わってHILLSIDE→GRASSへ端から端まで大移動。PassCodeと同じエレクトロコアのジャンルの先輩バンドになるラスベガス。
ベースがkeiさんからTatsuyaさんに代わってからは初めて見るぐらい久しぶりでしたが、1曲目のReturn to Zeroのイントロが鳴った瞬間、PassCodeで使い果たした体力など関係なく体が勝手に動いていた。まあエレクトロコアでシャウトしてサビでパラパラ踊るからPassCodeと似たような物ですね(謎理論)
soさんは「去年俺らも同じ理由で出れんくなったこともあるから、今日同じ理由で出れんくなった人達の気持ちはわかる」と仲間を思いやる姿を見せる中、minamiさんはステージを端から端までシャトルランした後に何食わぬ顔でシャウトするんだから恐ろしい笑。
セトリもJump Aroundなどでこちらの膝や腰を破壊してくるセトリで耐久レースでした笑。でも久しぶりのラスベガスは想像以上に楽しかった。次回のメガベガスは是非行きたいなと思います。
Crossfaith
当初出演予定だったcoldrainの出演キャンセルにより、日本のラウドロックのトップシーンを走る盟友・Crossfaithがピンチヒッター出演。
1曲目のDeus Ex Machinaから世界基準のエレクトロラウドコアを響かせ、先鋭性ではcoldrainよりも更に尖っている気がしました。Countdown to hellではWODこそ無くても、壊れそうな程の熱量のパフォーマンスとオーディエンス。
MCではKoieさんが「俺らもロッキンには何度か出ているけど、coldrainのおかげでメインステージに立てました。coldrainありがとう!」と冗談を飛ばし、Teruさんはラッパ飲み、Koieさんはマイクを近づけて缶ビールを開ける音を聞かせ、ステージ上で観客と乾杯するなど大衆がイメージするロックな場面も。
かと思えばcoldrainのTHE REVELATIONをカバーし、Masatoさんとはまた違ったエグいシャウトを響かせたが「サビは来年あいつらが歌ってくれると思います」とサビ前で終了。盟友の絆を感じる熱い熱いシーンでした。
その後はMonolithなど最後まで観衆を焼き尽くして終了。世界基準を示したカッコよさと音楽の絆を感じるパフォーマンスでした。
ONE OK ROCK
一説によると、この時間帯は他のエリアから人が消えたと言われたワンオク。国内でのライブは約2年ぶり、通常バンドセットでは今のライブ様式になってからは初めてということもあり、OORer(ワンオクファン)のみならずとも注目を集めたライブでした。
日差しも少し隠れ、曇り空の中での1曲目はWe are。私的にはNHKのサッカーテーマソングとして知られているこの曲を、ジェフ千葉の本拠地である蘇我で聴くことも非常に熱かった。続くThe beginningも定番曲の一つ、久しぶりのワンオクな人も初めてワンオクを見る人も作る一体感は今日イチだったんじゃないかと思う。
Takaさんは「俺ら久しぶりのライブだし、君らのことを信頼していつも通りやらせてもらう」と通常のパフォーマンスを約束。ここから比較的最新の曲をやる中、1コーラスのみWherever you areを披露するサプライズも。再びのTakaさんのMCでは小声で「歌ってください」と言う場面もあり、これは正直色んなことを感じる人は居たと思う。自分も全肯定は出来ないがアーティストとしても色々な思いがあるんだなと感じた。
そして最後の曲ではスペシャルゲスト・Official髭男dismの藤原聡くんが登場。元々がワンオクのファンだったという藤原くんとTakaさんの共演はロッキンならではの超豪華なコラボ。
今回昔の曲は殆どやらなかったけど、それでも圧倒的なカリスマ性はやはり日本最高峰のバンド。圧巻でした。
HYDE
ソロになってからはフェスにも精力的に出演しているhydeさんですが、自分は初めて見るのはラルクと決めていたので、ソロは初めて。昨年ラルクを見に行って、ようやくソロにもGOサインが出ました。
登場の仕方がまさかの神輿に担がれて登場という誰もが想像しなかった登場。その姿はまさに神々しいというに他ならなかった。
LET IT OUTやMAD QUALIAといった定番曲を揃えたセトリの中、MCでは「こうやって感染者を数えてる間は声出してというのは無理だろうね。でも嫌がる人の前でそうやってやるはカッコ悪いしダサいなって思うよね。(中略)今君たちの周りにはスペースがあります。ポジティブに考えたら、そのスペースは貴方達がコロナから勝ち取ったスペースです」というMC、hydeさんの優しさが溢れているのと同時に目から鱗の考え方で感動しました。
曲の開始前にサポートのPABLOさんと見合わせ「何やったっけ?あ、わかった!」とお茶目なやりとりの後に披露されたのはラルクの名曲HONEY。参加者の中には発売当時まだ生まれていない人も多く居るであろう中、世代を超えて愛される名曲は存在することを再認識。
続いては「次の曲は僕のかわい子ちゃんと一緒に歌います。Hiro!」とマイファスのHiroくんが登場。実はこの時ラルクの初代ギタリストのHiroさんと思ったのはここだけの話笑。曲はこちらも有名曲のGLAMOROUS SKY。曲中では2人で1つのマイクで歌い、限りなくキス状態に悲鳴が上がる場面も。25歳差という親子でもおかしくない後輩とコラボする懐の深さがhydeさんの素敵なところ。
「最後は全員で総攻撃を仕掛けます」とMIDNIGHT CELEBRATIONのⅡを。曲中でhydeさんは台に昇ったり、シンバルをひたすら叩きつけるなどやりたい放題。台に昇るのはかなり強風だったので危ないとヒヤヒヤもしましたが...笑
今日の出演者としては最年長のレジェンドながら、それを感じさせない優しさとお茶目さ。そのギャップにやられた人も多いのではないだろうか。
THE ORAL CIGARETTES
今年のロッキン、GRASS STAGEの大トリはオーラル。約3年ぶりに見たオーラルはコロナ禍で最も躍進したバンドの一つだと思っています。冒頭の4本打ちも久しぶりだったけど、オーラルのライブに来たなって感覚になる。ただ見た目が当時の3倍ぐらいチャラくなっている気はします笑。
セトリはmist...→Mr.ファントム→GET BACKという、あまり見ない流れながら凶悪なセトリはロッキンを、フェスをよく分かっていて勝負仕掛けてきているなと感じた。
ラッパーのKamuiさんとコラボしたENEMYや最新曲のBUGと2022年にリリースされた今のオーラルを映し出す2曲を披露した後、Nakedを挟んで長らくの定番曲なカンタンナコトとBLACK MEMORYのゾーンへ。BLACK MEMORYでは黒の甚平姿のHYDEさんがゲストで登場。憧れの人と日本最大級のロックフェスでコラボするというのは本当に夢があるなと思う。
それだけでは留まらずに狂乱Hey Kidsで畳み掛ける。やまたくの「よくできました」も久しぶりに聞けました。最後にRed Criminalを披露してライブが終了。
邦楽ロックを背負い立つ覚悟と自信を感じる大トリでした。
UVERworld
翌日の最終日が中止になったこともあり、全体4日間の大トリとなったUVERworld。ライブを見るのは昨年のJAPAN JAM以来。ライブの希少性を考えるとトリはワンオクでもいいんじゃないのかと思いましたが、ライブを見ると納得の大トリでした。
1曲目はIMPACTからスタート。今日のセトリは10年以内に発表された新しい曲が多め。声が出せたらもっと気持ちよくハマるのかなと思いつつカッコいい1発目。続くAVALANCHEは昨年発売のアルバムに収録された曲ですが、電子音楽とライブの生演奏がちょうど良い曲で気になった曲。
UVERのライブといえばTAKUYAさんの暑苦しいぐらいに熱いMCも魅力。「声が出せないのなら出せるまで我慢してやり続ければいい。だから今は声出さなくていい」など、ライブにとってオーディエンスの歓声は必要不可欠でライブを完成させるものですが、ワンオクのTakaさんやhydeさんなどバンドマンによってもその考え方はそれぞれでお互いがお互い尊重できれば良いのかなと思います。
そんなかっこいいMCそのままのPRAYING RUNから、入りがメッチャカッコいいTouch offへ。ここら辺はUVERの照りつくカッコよさゾーン。
ここからはENや7日目の決意など、UVERのメッセージ性や熱血さを込めたゾーンへ。参加者全員のスマホライトの光で光の海ができたAFTER LIFEなど心を突き動かされる楽曲の数々。
「目が見えなくたって、話せなくたって、音楽は伝わるものなんだよ」とTAKUYAさんの熱いMCも挟みながら、最後の曲は最新曲のピグマリオン。この曲にも込められたUVERの強いメッセージ性を受け止めて、結果的に4日間の大トリとなるアクトを終えた。
冒頭にも書いたが、この状況下における3年ぶりのロッキン、これまでのロッキンの様式ではない中、メッセージ性の強いUVERworldが結果的に大トリになったのは大きな意味があるのではないかと思う。
G-FREAK FACTORY
UVERworldが終わって4日間の最後の出演バンドとなったG-FREAK FACTORY。2015年に長崎のSky Jamboreeで見て以来7年ぶり。
UVERが押したことにより途中からの参加になりましたが、本人たちも自負するようにあの頃よりも格段にエモくなっていました。
翌日が中止になったことを受け茂木さんは「ライブやフェスは台風・疫病・戦争なんかで簡単になくなってしまう」と語る。音楽は無力では無いけど微力であることを思い知らされる一面であった。
それでも雨が降り出した中で「今年のロッキン最後の曲です」と演奏されたダディ・ダーリン。3年ぶりの開催と翌日の中止、そして今の世界情勢など様々な感情を浮かべながら聞くと涙が溢れてきた。この曲はフジファブリックの若者のすべてみたいに、いずれ色んな人が歌い継ぐべき曲だと思う。
11日は久しぶりの開催そして夏フェスへの参加の高揚感を持ったままのクロージングアクト、12日は中止が決まった無念感とフェスが終わる寂しさを抱えてのクロージングアクトでした。
フェス飯
フェスといえばライブだけではなく食事、フェス飯も魅力の1つです。私はかなり音楽優先で見ているのであまりフェス飯は楽しんではいませんが、今回頂いたフェス飯を紹介しようと思います。
KIYOSHI'S KITCHEN
アンガス牛のステーキ丼/¥1,000
まず頂いたのはアジカンのドラム・伊知地潔さんプロデュースのKIYOSHI'S KITCHENから、アンガス牛のステーキ丼。フェスではすっかりお馴染みで、アジカンのボーカル・ゴッチからは「俺のソロより売れている」と嫉妬されている笑、伊知地さんプロデュース。
暑い野外で食べるには温度が高いですが、肉厚なアンガス牛をふんだんに使っていてスタミナ満点な丼。これで1,000円なのはフェスであることを考えるとかなりお得。
長城菜館
台湾まぜそば/¥900
続いては長城菜館の台湾まぜそば。Rockin'onのフェスでは毎回頂いているお気に入りのお店。ひき肉・豚角煮・高菜などに半熟卵が乗ったまぜそば。2種類のお肉に半熟卵のまろやかさが加わって食べやすい1品。これ1杯で食べた後少しの時間は動きたくないと思うほどボリューム満点なので、1食で満たしたい人には特にお勧めできる1品。
番外編:RedBull
エナジードリンク/¥300
これはフェス飯ではありませんが、特に真夏の暑い時期の夏フェスには欠かせないレッドブル。ライブ終わって暑い中飲むレッドブルがこんなに美味しいとは思わなかった。
ロッキンでは通常のレッドブルに加えてレッドブルウォッカも¥500で飲めるのでオススメ。自分はお酒を飲むと脱水症状になるので飲みませんでしたが...笑
その他、ひたちなかロッキンでのお馴染みだったまるごとメロンクリームソーダやいちごけずりという夏にピッタリのフェス飯等もありますが、並んでいるとライブを見る時間を逃すので今回はパスしました。
とはいえRockin'onのフェス飯は種類も豊富でレベルも高いので、極端な話言うとご飯のついでに有名な曲も聴けるというくらい、フェス飯をメインにしてもいいぐらいの充実さだと思います。
フェスグッズ
フェスといえばフェスのオリジナルグッズも魅力の1つ。Tシャツ、タオル、ラバーバンド、帽子等のグッズがあります。私はあまり買わないのですが出演者が記載されているTシャツは参加した時は毎回買っています。
今回のロッキン2022で購入したのはひまわり柄のTシャツ。夏といえばひまわりという考え方からチョイスしたのもありますが、2022年には忘れてはならない出来事が起きました。実はひまわりはウクライナの国花で、月並みではありますが音楽で平和をと願いを込めて購入しました。
その他定番の商品などもありますが、自分はサッカーファンであることもあり、ここが本拠地のジェフ千葉とのコラボTシャツとかは気になりました。
またフォーリミの時に述べたクロークバッグ。自分は使用していないのですが、使用している人のを見ると、日常で買い物のときのエコバックやコインランドリーに行く時にも使えるデザインで非常に良いなと思いました。
まとめ
冒頭にも書いたように3年ぶりのロッキン開催、自分自身にとっては4年ぶりの夏フェス、そして初めてのロッキン。
11日は10-FEETやストレイテナー、そしてBUMP OF CHICKENなど自分が高校生時代によく聞いていた40代の方々が集結する日となりました。今は自分と同世代か年下の若いバンドも増えてきた中で、こういう自分の世代のバンドが集結するフェスはもうそんなに多くないんじゃないのかと思い、このようなタイムテーブルを組んでくれたロッキンに感謝です。
12日はオルタナティブ、メタルコア、ハードロック、エレクトロコアにアイドルまで多種多様なラインナップ。ワンオクやソロで見たhydeさんなど貴重な経験もあり、または前日急遽出演が決まったBREIMENや普段は見ることがないだろうハロプログループのアンジュルムなど、新たな発見はまさにフェスならでは。
そしてここ数年、体制変更も含めてずっと見てきたPassCodeがロッキンのステージに立つ姿には感動をもらった。苦労や葛藤も知っているだけに、やっとこの舞台に立つ感動をもらった。
またcoldrainの代打・盟友のCrossfaithの絆や、各ステージで繰り広げられた豪華なコラボなど音楽の力の偉大さを感じる1日でもありました。キャンセルになったアーティストの代役をすぐさま確保したRockin'onも、快諾してくださったアーティストの方々もみんなで助け合った3年ぶりのロッキン。参加者のマナーや対策も、正直これだけの人が集まれば100点満点とは行かないとは思いますが、100点に限りなく近いマナーと対策だったと個人的には思います。
1週目には参加していなかったので分かりませんが、蘇我でこの規模の開催は初めてで要改善点もいくつか出てきたと話題にはなっていた。翌週の2日間で個人的に感じた改善点は少なからずあったものの、話題になっていた部分は即座に改善されていたように感じました。ここら辺はRockin'onはいつも改善が早いなと思いますし、ロッキンがやれないなら他は出来ないというくらい、日本のロックフェスを引っ張る存在だと思います。それだけに最終日が台風の影響で中止になったのは自分からしたら「完走してほしかった…」ぐらいかもしれませんが、Rockin'onや出演アーティストを考えると本当に悔しい。しかしながら3年ぶり開催、蘇我でのリスタートでいきなり完走ではないということは翌年の目標が出来た。ホップ・ステップ・ジャンプと蘇我ロッキンも段階的に成長する証なのかもしれません。
冒頭にも述べましたが私はひたちなかのロッキンには行ったことがなく比較は出来ませんが、ひたちなかの大自然を満喫する空気に憧れはあります。ただ私は2022年現在は千葉県在住で近場のフェスで行きやすくなったなというのもあるし、フクアリもジェフの試合観戦で馴染み深い場所。親近感を感じるフェスだなと参加して感じました。来年以降も千葉住みの間は是非参加したいなと思いました。
結びになりますが、コロナ禍でのロックフェス開催、特にフェス界を背負って立つ Rockin'onの方々には苦労も沢山あったと思います。そして最終日がコロナ以外の理由で中止になるのは無念だったと思いますが、ずっと見てきたアーティストの共演、初めて見たアーティスト、やっとこの場に辿り着いた喜びを分かち合う一瞬など、様々な感情で楽しませて頂きました。2022年の夏、間違いなく1番の思い出になりました。この場を借りてお礼申し上げます、ありがとうございました。
Rockin'onのフェスはグッズやフェス飯、休憩スペースを含めていつも快適性が最上級なので、まずは年末のCDJから日程が合えば積極的に参加したいなと思います。