開発・運用現場のお話
ふと・・・思うことがあったので、自分が経験してきた開発・運用の現場についてお話してみようかと。
よく、メディアなどで開発の不祥事について取り上げられることがある。
確かに「情報漏洩」ってのは大事故。起こってはならないことです。
が・・・例えば戦闘機。
F-2戦闘機の開発時、テストフライトをマスコミも報道したんだけれど、その日は強風のため中止になったとか。
うん、開発現場からしたら検証なので、不測の事態に備えて万全を期す。
本来ならそれくらいの風で飛べないわけないが、検証ゆえに不備があった場合、大事故にもつながりかねない。
が、、、マスコミは一斉に「横風に弱い戦闘機」とレッテルを貼って報道した。
おぃwww
だから検証だっつってんだろwww
実際、納品後の運用ではその日吹いてた横風より強い風の中でも余裕で飛んでます。
そう、検証、テストと銘打ってるものは完成品としてリリースされてないんです。この段階で不具合を洗い出して改善していく。
これが開発現場の仕事なんです。
作って終わりじゃない。
トライキャッチの繰り返し。
試して、不具合あれば拾い上げて改修、無影響確認してまた試す。
納品までこれを繰り返し、、、わたしのいる現場の場合は本番環境に乗せても本当にきちんと動くのか?
今まではあくまで本番そっくりの検証環境なので、本番でも同じ動作をするかってのを確認する。
ここまでして初リリースを迎えるわけで。。。
ここからまた戦いは始まるのです。
運用していくと、やはり何かしら出てくる。
致命的なものが出てきたら・・・インシデントなので始末書ものだし最悪システム止めての改修が必要になることもある。
が、そうではなく、、、利便性やこれ、、、システム的に影響ないけど使い勝手あまりよろしくないよね。。。ってことも出てきたり・・・
世の中の流れに合わせて、これはいらないよね。ここ追加しなきゃいけないよねってことが出てくる。
いわゆる拡張とか改修とか言われるものである。
そう、作りっぱなしで終わることは決してない。これが開発現場。
常に次回改修を想定して作らないと。。。改修時にえらいことになる。
ってことで作るときはいかに設計をシンプルにしつつ機能を保ち、拡張性のあるものにするか・・・をしっかり考えなければならない。
改修時も同じ。
で運用だが・・・これはね・・・ほんとに・・・どれだけ強固に作っても鼬ごっこ。
セキュアな環境を構築し、いかに24時間365日止まることないようにするかが命題だから。
真夜中だろうが盆暮れ正月だろうが・・・何かが起これば即座に対応。
そう、まるで空自のスクランブル発進で待機しているパイロットのように
(それは大げさw)
常にだれかが現場にいて、何かあれば対応する。
そして、それでも対応が難しければ関わっている人間がたたき起こされて現場にタクシーで急行する。
システムを常に監視している人間が常備されており、アラートが上がればすぐさま対応って体制が常に敷かれている。
これが運用の現場。
当たり前に動いているように見えるシステムはその裏で何人もの人間が支えている。
し、作り切っておしまいなんてことはない。
拡張もそうだが、当初想定していない問題だって発生する。
環境がバージョンアップすればそれに対応できていないプログラムは動かなくなる。
そこを改修するのも運用、または開発の現場となる。
飛行機開発の話に戻ると・・・当初、順調に運用されていた戦闘機だがある時、すごい音がしたと言う。
どこかのメンテ用の開閉扉が一定速度に達するとその扉が開きそうになったと言う。
これは運用されてみないとわからなかったことだったそうだ。
で、そこをしっかり補強したと。。。
F-2戦闘機と言うのはベースがF-16戦闘機で、後日開発者たちがF-16の視察に行ったとき、F-16も同様にその扉が補強されていたそうだ。
自分たちの仕事が正しかったと答え合わせできた気分だったと言う。
F-16がすでにこういう問題わかってたならなんでしなかったかって?
大人の事情w
F-16の検証データは一切日本側に提示されなかったので日本側は一から検証するしかなかったのでした。
そして同じ個所での不具合をきちんと見つけて改修できたのは当時の技術者がきちんと設計、開発、運用していた証左だと言える。
そう、世の中には大人の事情が多分にある。
え?そんなん、ちょっと言ってくれればッてことも契約上言えないこともあるし、設計書自体が引き渡されず、PGのみがやってきて、君たち、これを今日から君たちが面倒みるんだよ?ってことも多々あるwww
ふざけんなよって思うけど、ないものはないのでPGから設計書を起こすリバースエンジニアリングなんてのもあったりするwww
し、、、当初から誰も気づかなかったバグが・・・改修時に発覚するなんてこともwww
ありましたなぁ・・・そんなこと・・・引き取ったPGだからうちのせいではないw
よそ様のPGからしてすでにバグってたじゃんよ。
まぁ。。。その件に関してはわたくし、その分野のスペシャリストでしたのですぐさま原因を特定して資料印刷して証明したけど。
もちろんしっかり改修もしました。
今もご機嫌に動ていることでしょう。
そしてその時書いたキングファイル1冊分の資料は・・・たぶんメンテされてないだろうなぁwww
以上、開発現場からでした。