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割と悪くないのかもしれないマリナーズ

おはこんばんにちわ、ウォーケンです。

久しぶりの投稿となりますが、今回記事にしたかったのは理由がありまして、マリナーズの動きが最初の3件のトレード以降、ぱたりと止まってしまったからです。その間コーエン率いるメッツが市場を荒らし回り高額契約を連発するなど、アメリカの景気とは正反対のストーブリーグとなりました。ただマリナーズが動かないことに関して、はたしてマリナーズファンがストレスを溜めることは、正しいことなのでしょうか?

総年俸の高騰

引用元
https://www.thebaseballcube.com/content/payroll/
データを探していたら、面白いものを見つけました。年別の総年俸の数値です。20年、21年はコロナで試合数が減り、全体的にチームの収益が落ちるなどで、一時的にペイロールも減りましたが、2022年はまた上がっています。おそらくこのままいけば2023年も最大値を更新するでしょう。
この終わりのないインフレの螺旋に乗ることも、確かにチームを強くする方法の一つです。ただそれだけがチームを優勝する方法ではないことは、常に証明され続けています。
マリナーズがどちらの方法を選択しているのかと言われれば、後者のお金を賢く使う方法です。

マリナーズの動き

昨シーズンの途中にルイス・カスティーヨを獲得、シーズン中に5年108mドルで延長、フリオロドリゲスとも12年209mドルで長期契約を締結、ある意味ストーブリーグを前倒しして、補強を行ったと考えても良いはずです。契約延長も立派な補強戦略の一つだと思います。
これでレイとカスティーヨのエース投手二枚看板とギルバート、カービィの若手二人で構成されるMLB屈指の先発ローテーションを中長期的に運用出来るようになりました。
今オフは、テオスカー・ヘルナンデスを今シーズンブレイクしたスワンソンと中下位のプロスペクトで獲得し、ハニガー、ウィンカーが抜けた外野にパワーバットを加えることが出来ました。
次に補強ポイントとして、内野(2B.SS)が挙げられており、今オフにターナー、ボガーツ、スワンソンなどの大物選手たちが多くFAとして市場に出てる中、マリナーズのレギュラーを務めるJPクロフォードをこのままSSとしてプレーさせるのか、新たにSSを獲得してコンバートさせるのか話題になっていましたが、結果ブリュワーズからウィンカー、トロを送り、コルテン・ウォンを獲得しました。昨シーズンキャリアハイの成績を残したウォンは、フレイジャーが抜けた2Bにレギュラーとして起用予定です。お金の面でいうと、ブリュワーズから一部のサラリー分のキャッシュが送られてきたため、プラマイゼロになる計算です。
次に放出されたのが、2020年のROYであるカイルルイスでした。膝に爆弾を抱えて常に怪我に悩まされたルイスを放出して獲得したのが、ダイヤモンドバックスから、今年メジャーデビューした遅咲きのキャッチャー、クーパーハメルでした。外野も守ることができ、マイナーでの出塁率が高く、ノラを彷彿とさせるプレイヤーです。

まとめ

このように昨シーズン途中からの動きを見ると、適材適所にキャッシュを使い、トレードで大きな支出をすることなく、必要な補強ポイントを埋める戦略であることが見えてきます。マイナーにもまだ有望株たちが複数人残っています。決して貧乏球団ではないマリナーズですが、トレードとお金を賢く使うことをバランス良くミックスさせることに、ディポートは長けていると思います。
確かに新たな大物プレイヤーが自分の応援しているチームに加入することほど、ワクワクすることはありません。(メッツファンが羨ましくないと言われれば嘘になります)ただ来年の冬ににっこりしているチームはどこになるのでしょうか。決して補強方針を否定しているわけではないですが(過去にはナショナルズが同じ手法で成功しました)、冒頭に述べたように毎年上がり続ける年俸へ答えようとするとキリがありません。高年俸で契約するということは、ある意味未来から借金しているとも言えます。なぜなら勝ちの周期が終わり、再建のフェーズへ入ったときその選手の年俸を払い続ける、又は放出する労力がかかるというデメリットもあるからです。以上のことからMLBで中長期的に勝ち続けるチームを作るには、適材適所にキャッシュとトレード、プロスペクトの育成をバランスよく運用するし、総年俸を抑えることが必要だと思います。
話を戻して、現状のマリナーズがプレーオフで勝ち進めないようには見えません。繰り返しにはなりますが、足りない部分に関しては補強で埋めることが出来ました。補強を追って楽しむこともMLBの醍醐味の一つですが、結果が伴ったのか答え合わせをすることが一番重要なのでは無いでしょうか?

画像引用元:THE CANADIAN PRESS/Frank Gunn

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