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草デュエマテキストカバレージ② 格安ドラゴン墓地ソvs格安アルティマクライム


趣旨

 「テキストカバレージ」、というものがある。

テキストカバレージとは?
主に全国大会やグランプリなどの競技イベントを取材した記事のこと。上位入賞を目指す選手たちの情熱や超絶テクニック、そして1戦に込められたドラマを感じ取ることができるだろう。

デュエマで強くなりたいなら要チェックだ!

大会記事(テキストカバレージ)
https://dm.takaratomy.co.jp/coverage/

 本記事は、

  • デュエル・マスターズのテキストカバレージを書く練習をしたい

  • が、CS等の大会主催側とのコネクションなんて何にも無い

  • ので、友人2人(を確保することすら難しかったので友人と自分)の真面目な草試合の模様を文章化する

  • ことで、カバレージライティング力を磨こう

 という、家に泊めてくれた友人に「ちょっとカバレージ練習してえからさ 俺にメモ取られながら俺と試合してくんない?」と阿呆な頼みごとをした結果生まれた1人の男の草カバレージの記録である。

本文

 読者諸氏は、「格安デュエマ研究所」という文言を耳にしたことはあるだろうか。

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-dmlaboratory/

 TCG情報サイト「ガチまとめ」にて週間連載されている、トレカ通販サイトカーナベルで購入した際のシングル価格の合計がおよそ5000円以内になるよう縛りを設けた上で面白いデッキを組もう!という企画。それが「格安デュエマ研究所」なのである。

 時は冷え込む2月下旬、場所は1人の男の住処。そこに集うは寒さに負けぬ、熱き2人の研究員。

 より安く、より強く、より面白く。自らのデュエマ知識をフル動員して、数々の格安なデッキを研究してきた男たち。そんな彼らが同じテーブルを囲んだのなら、やるべきことはただ一つ。


50円vs50円

 「決めようか どちらが強い格安か!」

 【格安ドラゴン墓地ソース】を駆るH宮田と、【格安アルティマクライム】を操る村民まんじゅう。両雄による己のプライドを賭けた戦いのゴングが鳴った。


1~3ターン目

“JET”レミングになれた世界線もあったのかな
こいつの下面がローレンツだったらもっとすごかったのかな青黒サガ

 先行を取ったのはH宮田。初手を見据えて早速の長考を挟みながら、《龍装30号 シグルネ/グール・チューン》をチャージした。
 墓地にカードを貯めることで動き出す、いわゆる【墓地ソース】なデッキとしては是非とも最序盤に使いたいカードのはずだが、この選択は何を意味するのか。

 後攻の村民まんじゅうがドロー。こちらは高コストな《罪無 ドロキオ垓》をマナに逃がしてさらりとターンを終えた。


片面バニラツインパクトの開発中画像感

 H宮田のターン。ドローしたカードと手札の4枚を、やはり渋そうな顔で見つめる。逡巡の後にコンボパーツのひとつ《激竜王/ガイアール流激烈竜王破・滅》をチャージしてターンエンドを宣言、どうやら初動を引き込めていないようだ。


使えばわかるこの強さ

 その隙を突いて最初に動いたのは村民まんじゅう。2マナを捻って《「流水の大楯」》をシールドゾーンに貼り付けた。もたつくH宮田の攻め手を更に鈍らせる。


辛い表情の男性のイラスト(6段階)の5段階目
写真なんて撮ってませんからね 代用をね

 「やべ~~!!」
 と声を上げるH宮田、なんと3ターン目もマナチャージだけで行動を終えてしまった。余程手札が濁っているのか、それともフィニッシュパーツが揃っているが故の息苦しさなのか。

 片や余裕のある村民まんじゅう、《異端流し オニカマス》を出してターンを終える。《暴走龍 5000GT》などデッキに搭載できようはずもない格安の世界では、安心して踏み倒しメタ兼押し込み打点としての役割を任せられるのである。


4~5ターン目

上面全然見ないやつと両面全然見ないやつ

 H宮田、ここでようやく動き出す。マナチャージから《グール・チューン》で手札と墓地を潤そうとするのだが。
 「……捨てたくね~~!!」と漏らしながら捨てたのは《龍装者“JET”レミング/ローレンツ・タイフーン》と《龍装者 “OGU”ヴァル/「静謐よ、世界に満ちよ」》の2枚。小型の打点を切り捨てたのは、必殺のコンボパーツを引き込んだためなのだろうか。

 村民まんじゅうは《「流水の大楯」》のギャラクシールドと《罪無 ドロキオ垓》のムゲンクライムをまとめて行ってターンを終了。この空間だけ時間が十王編で止まっている。

 村民まんじゅうが展開したクリーチャーを指折り数え、「次《龍装砲 アルティマキャノン》飛んでくるじゃん!」と悲鳴を上げるH宮田。今回叫んでばっかりだなこの人。


キユリにもぷにるにもコスプレされてるし これくらいはされて然るべきだと思うよ

 再びの《グール・チューン》詠唱、しんどそうな表情のままに捨てたのは《無限超邪 クロスファイア》と……《アーチャー・チュリス/ボルカニック・アロー》!デッキ唯一の非ドラゴンカードを引き込んでしまい、墓地のドラゴンの枚数は現在5枚。
 これではターンが返ってきても《無限超邪 クロスファイア》のG・ゼロ条件を満たすことができない!窮地に立たされたH宮田、力無くターンを終える。

 続く村民まんじゅうのターン、H宮田の悪い予感は的中することになる。マナチャージをして残った最後の手札からプレイされたのは……。


おててかわいいね

 デッキの切り札、《龍装砲 アルティマキャノン》!攻撃時にタップした味方の数だけ力を増す、《アルティメット・ドラゴン》めいた能力を持ったクリーチャーである。
 《龍装砲 アルティマキャノン》の攻撃時、これまで展開していた4体のクリーチャーを全てタップ。パワー+20000&ブレイク数+4の修正を受けた極大の火力がH宮田を撃ち抜いた!
 このターンの負けは無いとは言え、H宮田からすればこの状況は絶体絶命。祈りを込めてチェックしたシールドの中には……。


746234 のパスワード感

 S・トリガーが3枚!村民まんじゅうの盤面の3/5を処理しながら、墓地に6枚目のドラゴンを置くことに成功した!
 
しかし依然としてピンチなH宮田。栄光を勝ち取るためには、次のターンで勝負に出るしかないのであった。


6ターン目

画面がうるさい

 首の皮で命を繋ぐH宮田、満を持してデッキの切り札である《無限超邪 クロスファイア》をG・ゼロで召喚!コストを支払ってはいないものの、「召喚」扱いのG・ゼロを《異端流し オニカマス》は咎めることができない。
 更に《二爪流トレーニング》・《ガイアール流激烈竜王破・滅》を続けざまに唱え、《無限超邪 クロスファイア》を2回攻撃しながら∞枚のシールドを破壊するバケモノへとアップグレードさせる!

 これで準備は整った、後は殴ってキメるのみ!《無限超邪 クロスファイア》が村民まんじゅうのシールドを全て吹き飛ばした!手札に加わるカードの中には彼を守るカードが……。


垓 の変換しにくさ

 あった!《罪無 ドロキオ垓》!
 《無限超邪 クロスファイア》の2回攻撃に全てを賭けていたH宮田、ここで夢が潰えて消える。2度目の攻撃を《罪無 ドロキオ垓》によって防がれた後、悔しさを滲ませながらターン終了を宣言した。

 対面する男と同じく、命をギリギリで繋ぎとめた村民まんじゅう。ダメ押しにもう1体の《龍装砲 アルティマキャノン》を召喚して打点を増やしつつ、アンタッチャブルな《異端流し オニカマス》でダイレクトアタックを宣言!H宮田の「通ります!!」という叫びと共に、勝敗は決したのであった。


試合後インタビュー

 ―――4ターン目、《グール・チューン》で捨てたカードの選択にはどのような意図があったのでしょうか?

 H宮田:「前提として、手札が減らないし同名くっつきで連続仕様できる《ローレンツ・タイフーン》と、手打ち除去兼ワンショット時の過剰打点になりうる《龍装者 “OGU”ヴァル》は切りたくないんですけど。コンボパーツが先に全部揃っちゃって選択肢がなかったんですよね……。」


ありがとう 格安になってくれて

 H宮田:「コンボパーツのどれかを捨ててまた引き直すより、次のターン《龍装30号 シグルネ/グール・チューン》か《龍装鬼 オブザ08号 / 終焉の開闢》をツモって、墓地のドラゴン6枚にする方が確率は高いと思いました。そもそも引き直しプランでも手札交換カードを引き込むのは前提なので、それなら残した方が裏目が少ないだろう……という判断です」


 ―――H宮田選手のデッキは火・闇文明を採用していましたが、詰めの段階で《百鬼の邪王門》や《一王二命三眼槍》を警戒して過剰打点を作る選択肢はなかったのですか?

 村民まんじゅう:「どっちも当時は格安デュエマ研究所で使える価格帯のカードじゃなかったし……いっかなって……。」


ちゃんちゃん

あとがき

気に入りました この画像

 村民・久々カバレージライティング・まんじゅうです。格安研究なり轟破天研究なりGPなりで流れ流れになっていたカバレージのネタ、ようやく形にできてよかったなぁとなっています。

  • デュエマやってる友人2人以上とオフラインで集まって遊ぶ

  • 文書化した際に映える棋譜が取れそうな対戦カードを組ませてもらえる

  • 「ちょっとカバレージ取らせてくんね?」とお願いできるような空気になっている

 という条件を全て満たせるような状況にしばらく身を置けそうになかったので、開き直って自分をカバレージする(?)という奇行に走った今回。いかがだったでしょうか、ちゃんと読み物として成立し得るのでしょうかこれは。

 今回も各作業に充てた時間をぼんやりと計測しながらパソコンをカタカタしていました。

  • 趣旨の項:前回の流用なので0時間

  • 本文完成:2.5時間

  • 画像入れたり宮田さんに確認取ったり気になったとこ修正したり:2.5時間くらい

 ぐらいのペース進行でこの記事はできています。

 前回の草カバレージ後、ありがたいことに先達の公式カバレージライターの方々から直々にアドバイスを賜りまして。「戦っているプレイヤーの顔が見えるような文章」を意識してみると、確かに良い感じにそれっぽくなったような気がします。語彙力。僕自身の顔は僕には見えなかったので良い感じになりませんでした。
 鐘子さん&北白河さん、その節は誠にありがとうございました。


おまけ:成果発表記事リンク

 最後に、今回使用したデッキを紹介している記事へのリンクを載せて本草(本草?)を締めようと思います。埋め込みの形でリンクを掲載したかったんですが、本文共々なんか上手いこといかなかったので不格好な形で掲載。

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-hmiyata-dmlaboratory-07/

 こちらがH宮田さんの使用した格安ドラゴン墓地ソースの成果発表記事です。あの頃は安かったんですよローレンツ・タイフーン。

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-sonminmanju-dmlaboratory-27/

 こちらが私の使用した格安アルティマクライムの成果発表記事。上述の試合では、再録によって格安になったクロックや単騎を入れた構築を使用していました。今回は単色の土地としてしか活きなかったんですけど。


 ここまでご覧いただき、ありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。


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