草デュエマテキストカバレージ① 水闇自然ハンデスvs5色コントロール
趣旨
「テキストカバレージ」、というものがある。
本記事は、
デュエル・マスターズのテキストカバレージを書く練習をしたい
が、CS等の大会主催側とのコネクションなんて何にも無い
ので、友人2人の真面目な草試合の模様を文章化する
ことで、カバレージライティング力を磨こう
という、大会を主催される方々へのビジネスメール仕草を恐れた1人の男の草カバレージの記録である。
本文
多様な軽量メタクリーチャーや《CRYMAXジャオウガ》という圧倒的なフィニッシャーを取り込みながら、環境に長らく居座る【水闇自然ハンデス】。
《龍風混成 ザーディクリカ》を主機と定めてあらゆる無法を働きながら、前者よりもっと長く戦場に根を張る【5色コントロール】。
時々による流行り廃りの差はあれど、どちらもその名を世に轟かせた紛う方なく「強い」デッキ。令和も5年の今現在、真に「強い」のはどちらなのか?
【水闇自然ハンデス】を操る友人A選手と【5色コントロール】を駆使する友人B選手。寒波に凍える某所にて、両雄による熱い戦いの火蓋が切って落とされた。
1~3ターン目
B選手の先手でデュエマ・スタート。《SSS級天災 デッドダムド》をチャージしてターンエンド。
この情報だけでは明確な相手の姿を掴みきれない後手のA選手、《有象夢造》をチャージしてターンエンド。
返すターンに《聖魔連結王 ドルファディロム》をチャージするB選手。両者手練れのプレイヤー、ここでお互いの手の内は理解したはずだ。ここからが勝負の本番である。
3ターン目のマナブーストを咎めるためのハンデスを仕掛けたいA選手だったが、《生命と大地と轟破の決断》をチャージしてそのままターンを終える。
これ幸いとB選手、《大地門ライフ・ゲート》をチャージしてから《白米だんしゃく》をプレイ。《ロスト・Re:ソウル》をマナに置いてターンを返した。
A選手も後を追うように、《CRYMAXジャオウガ》をチャージした後《天災 デドダム》をプレイしてリソース確保を図る。小考の後、慎重に墓地へと置いた《絶望と反魂と滅殺の決断》は、B選手に無言の圧力をかけるのだった。
4~6ターン目
見せつけられた相手の策に、たまらず長考するB選手。単色マナチャージからのビッグアクションを……取ることは叶わず、2枚目の《SSS級天災 デッドダムド》をチャージして《天災 デドダム》でお茶を濁す形に。マナと墓地に置かれた《灰燼と天門の儀式》は反撃の一手となるのか、守りの薄さを開示しただけになってしまうのか。
6枚のカードを手にプランを練るA選手は、長考の末に《勝熱と弾丸と自由の決断》をチャージして十八番の《有象夢造》を唱える。
同時期に登場して以来、数多のプレイヤーを苦しめ続ける《飛ベル津バサ「曲通風」》《若き大長老 アプル》を墓地に置き、そのまま蘇生させて手番を返した。
枷を掛けられたB選手、この対面では効果の薄い《希望のジョー星》をチャージして《ロスト・Re:ソウル》を詠唱。《CRYMAXジャオウガ》を含んだ5枚の手札を刈り取ってターンエンド。
先んじてハンデスをされた事にも怯まず、A選手は先程墓地に設置した《絶望と反魂と滅殺の決断》でハンデスと《天災 デドダム》の蘇生を実行する。
《天災 デドダム》の能力で山札から更なる《絶望と反魂と滅殺の決断》を墓地へ落とすに留まらず、《樹界の守護車 アイオン・ユピテル》をマナチャージして生まれた闇・自然2マナから《悪魔妖精ベラドンナ》を召喚!トドメのハンデスで、お返しとばかりにB選手の手札を根こそぎ刈ってしまった。
こうなると【5色コントロール】側は相当苦しい。祈りを込めてドローするも、A選手は何もせずターンを終える。
波に乗るB選手、デッキトップから引いたのは《有象夢造》!追加の《飛ベル津バサ「曲通風」》の設置と《悪魔妖精ベラドンナ》によるハンデスで、ゲームの主導権を握り続ける。
7~9ターン目
依然窮地に立たされているB選手、ドローした《テック団の波壊Go!》をマナに埋めてターンエンド。昨今オリジナルフォーマットでは見かけなくなったこのカードの存在が、この後のゲームを大きく左右することになる。
不穏なカードを目視してしまったA選手。マナと墓地に《CRYMAXジャオウガ》が1枚ずつ見えてしまっている現状と「▼バトルゾーンにある相手のコスト5以下のカードをすべて、持ち主の手札に戻す。」というテキストが、攻め手を鈍らせてしまっているようだ。
悩んだ末に《飛ベル津バサ「曲通風」》でシールドを1枚だけブレイクし、そのままターンを終了した。場に《天災 デドダム》が3体、墓地に《SSS級天災 デッドダムド》が1枚ある現状、この1ブレイクは地味ながら確実にB選手の首を絞めるのだ。
そうはさせぬとB選手、《お清めシャラップ》でA選手の墓地にある《SSS級天災 デッドダムド》《悪魔妖精ベラドンナ》《絶望と反魂と滅殺の決断》を山札に戻す!
続けざまに《天命龍装 ホーリーエンド》をプレイ、1ドローしながら自分と相手の《天災 デドダム》を相打ちさせ、すんでのところでリーサル計算を狂わせることに成功した。
しかしまだまだ勢いの止まらないA選手、デッキトップから引いてきた4枚目の《天災 デドダム》から3度《絶望と反魂と滅殺の決断》を墓地へと呼び戻した。一緒に戻ってきたよ!と言わんばかりに《悪魔妖精ベラドンナ》でハンデスまでしてみせる。
B選手、何度目かの手札を失った状態で迎えるターン開始。相手の手札も0枚なれど、最早逆転は困難か。そんな雰囲気の中、デッキトップから現れたカードは……。
殿堂カード《魔天降臨》!お互いの手札とマナを入れ替える、言わずと知れた強力な妨害呪文である。《若き大長老 アプル》の縛鎖の中で唱えられたそれは、相手のマナのみを無に還す極悪なカードと姿を変えたのであった。
予想外の搦め手で身動きを封じられたA選手は、唖然としたまま《流星のガイアッシュ・カイザー》をチャージしてターンを返す。
10ターン目~
B選手の次なるドローは《ドンドン火噴くナウ》。《飛ベル津バサ「曲通風」》で公開されたデッキトップには、3枚目の《ロスト・Re:ソウル》が!盤面処理には至らなかったものの、A選手にとってはまさしく魂を刈る死神めいて見えたことだろう。そのまま手札に加えてターンエンド。
※書きながら↑の《ドンドン火噴くナウ》の処理ミスに気付きました、マナに行きますねこれ。
このゲーム中はずっと同様の処理で進行してしまっています。当時めちゃくちゃ盛り上がってテキスト確認が疎かになっちゃってました、草デュエマなので温かい目でお許しください。
どうにか手札の死神を跳ね除けたいA選手だったが、返すターンは《天災 デドダム》をマナに置いてターンエンド。
すかさずB選手のマナゾーンが7枚タップされ、《ロスト・Re:ソウル》が超動!A選手はたった2枚のマナを残し、リソースを全て失ってしまった。ゲームが完全にひっくり返った瞬間である。
為す術を無くしたA選手、《異端流し オニカマス》をチャージしてターンエンド。
B選手のドローゴー、A選手の《悪魔妖精ベラドンナ》によるブースト後、ようやくB選手の手札にこのゲーム中初めて《龍風混成 ザーディクリカ》がやってきた。手札の《ドンドン火噴くナウ》を唱えて《ドンドン火噴くナウ》をドロー、ターン終了時の能力で《若き大長老 アプル》を破壊しつつリソースを確保。
どんどん首が締まっていくA選手、《悪魔妖精ベラドンナ》によるハンデスで《龍風混成 ザーディクリカ》を墓地に落とすことに成功する。
ホッとしたのも束の間、B選手は再び《龍風混成 ザーディクリカ》をドロー!《お清めシャラップ》で嵩張った自分の墓地をリフレッシュし、《飛ベル津バサ「曲通風」》2体を破壊した。これでいよいよB選手を縛る鎖は消えたのだった。
A選手は《Disジルコン》をマナに置き、力無くターンを終える。その表情に浮かぶのは、最早死を待つのみという絶望であった。
意気揚々と展開・殲滅・リソース補充を繰り返すB選手、それを眺めることしかできないA選手。数ターン前からは想像できない光景の後、最後に火を噴いたのはB選手の《CRYMAXジャオウガ》!
防御面の貧弱な【水闇自然ハンデス】に、【5色コントロール】の超過打点を止められる道理は無い。B選手によるダイレクトアタックで、二転三転したロングゲームは決着したのであった。
あとがき
村民・人生初カバレージライティング・まんじゅうです。この記事に向き合った数時間で、(メモした試合内容を文字に起こすだけだしそ〜こまでめちゃくちゃは苦労せんやろ……)という僅かに心の内にあった思いが露と消えました。先達のカバレージライター諸氏への畏敬の念高まりまくり。
各作業に充てた時間をぼんやりと計測しながらパソコンをカタカタしていたのですが、
趣旨の項:1時間
本文完成:3時間
画像入れたり友人A,Bに確認取ったり気になったとこ修正したり:1時間半
ぐらいのペース進行で、この記事は人様に見せられる姿になりました。もっとスピーディーに諸々を終わらせたいところ。趣旨のところに1時間もかかったのはニュー速でやるお!のAAを改変して貼り付けようとした直前で(ジジイすぎるな……)と踏みとどまったからなんですが
カバられていた(?)友人たちからも好評だったので、また折を見て草カバレージを書いていこうと思います。ありがとう友人Aと友人B。
こちらから大会運営の方々にコンタクトを取るのはやっぱり憚られるので、しばらくは空き地の隅で細々とペンを持つ腹積もりです。己の都合で人の邪魔をしてはいけない。
ここまでご覧いただき、ありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。
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