最初に言っておきますが、この記事は赤報隊事件の再調査を願うものであり、なんらかの陰謀論を主張するものではありませんし、何らかの事件の犯人を断定するものでもありません。
赤報隊事件は1987年から数年にわたり、朝日新聞やその他が襲撃や脅迫を受けた事件である。
実際に死者が出て、銃の使用まで起きているにも関わらず、事件は未解決のまま時効となっている。
1986年12月 朝日ジャーナルで「霊感商法」特集
1986年の12月の朝日ジャーナルで「霊感商法」特集が始まった。
元朝日新聞記者、藤森研氏はそれと同時期に謎の「嫌がらせ」が始まったと語っている。
1987年1月 朝日新聞東京本社銃撃事件
いわゆる「赤報隊事件」の最初の事件。事件発生当時は殆ど無視されていたようだが、後述の阪神支局襲撃事件のときに改めて捜査されたようだ。
1987年2月11日 建国記念日
当時ジャーナリストをやっていた有田芳生は朝日ジャーナルの1987年2月27日号で建国記念日の統一教会の様子について記事を書いている
1987年2月 朝日ジャーナル編集部宛に脅迫文が届く
ジャーナリストの樋田毅氏は当時の朝日ジャーナルに脅迫文が届いていたことを記事に書いている。
1987年2月 霊感商法対策弁護士連絡会立ち上げ
山口広弁護士は1987年2月、霊感商法対策弁護士連絡会を立ち上げた。その時に"攻撃"が始まったと記している。
1987年3月 青春を返せ訴訟開始
統一教会の元信者が統一教会を訴えた裁判。いわゆる「青春を返せ」訴訟。
1987年5月3日 朝日新聞 阪神支局襲撃事件
いわゆる「赤報隊事件」の中でも最も有名になった事件。
1987年5月 朝日新聞東京本社に脅迫状が届く
赤報隊かどうかは不明だが、上記の事件後、「統一教会の悪口をいうやつは皆殺しだ」という趣旨の脅迫文と本物の薬莢が朝日新聞社に届いたようだ。このことは国会でも取り上げられていた。
1987年?月 牧師の杉本誠さんが脅迫をうける
日本キリスト教団西尾教会の牧師(当時)の杉本誠さんもやはり、疑わしい人物から脅迫を受け、その後嫌がらせを受けている。
興味深いのは「朝日の記者みたいになりたいのか」という部分だ。実際に起きたテロ行為を連想させて牧師を脅迫する人物の正体とは。
1987年9月 朝日新聞名古屋本社社員寮襲撃事件
いわゆる「赤報隊事件」のひとつ。
1988年3月11日 朝日新聞静岡支局駐車場爆破未遂事件
いわゆる「赤報隊事件」のひとつ。
(参考1)副島襲撃事件
副島襲撃事件(1984年)
赤報隊事件の少し前の1983年。当時世界日報社長だった副島嘉和が、(後に統一教会会長となる)梶栗玄太郎率いる信者集団に世界日報社を占拠されて解任となった。
その後、副島は文藝春秋で統一教会の告発を画策するが、1984年の6月2日夜、副島は何者かに襲撃されて生死の境をさまようことになる。
事件は未解決のまま時効となった。
(参考2)当時の捜査官の証言
当時の捜査官は「ある宗教団体」が関与している話を聞かされ、情報を集めていたが、上司から捜査の中止を言い渡されたとしている。
おわりに
副島襲撃事件、赤報隊事件、そして弁護士や牧師、ジャーナリストへの異常な脅迫と嫌がらせ。いずれも(いちぶを除き)犯人は不明である。
しかしながらこれらの犯人がいずれもわかっていないことこそが日本の闇ではないだろうか。
いまからでもこれらを詳しく再調査してほしい。