武器兵器調達課#84: 「劣化ウラン弾」
今回は「劣化ウラン弾」について見て行きましょう。
「劣化ウラン弾」: 弾体として劣化ウランを主原料とする合金を使用した弾丸全般を指します。劣化ウランとは、天然ウランを濃縮する過程で生じる放射性廃棄物であり、天然ウランよりウラン235の割合が少なく、ウラン238の割合が高くなったものです。
劣化ウラン弾には、主に以下の種類があります。
徹甲弾:戦車などの装甲を貫通するために使用されます。
散弾:敵の陣地や建物などを破壊するために使用されます。
砲弾:火砲から発射するために使用されます。
特徴
劣化ウラン弾は、以下の特徴を持っています。
高い比重:鉄の約2.5倍、鉛の1.7倍の比重を持つため、同サイズ、同速度でより大きな運動エネルギーを得ることができます。
高い貫徹力:高い比重と硬度により、戦車などの厚い装甲も貫通することができます。
燃焼時の毒性:劣化ウラン弾頭が着弾したり、劣化ウラン装甲に被弾したりすると、劣化ウランが燃焼し、酸化ウランの微粒子となって周囲に飛散します。この酸化ウラン微粒子は、吸入すると肺がんや腎臓がんなどの原因となる可能性があります。
放射能:劣化ウランは微量の放射線を放出します。しかし、この放射線量は自然界に存在する放射線量とほぼ同じレベルであり、人体への影響は軽微と考えられています。
使用状況
劣化ウラン弾は、湾岸戦争、ボスニア紛争、コソボ紛争、イラク戦争などで使用されました。
問題点
劣化ウラン弾の使用には、以下の問題点があります。
人体への影響:劣化ウラン弾の燃焼によって発生する酸化ウラン微粒子の吸入による健康被害が懸念されています。
環境汚染:劣化ウラン弾の使用によって、土壌や水質が汚染される可能性があります。
国際法:劣化ウラン弾の使用は、国際法上の人道に対する罪に該当する可能性があります。
これなら、ほっておいても(当たらなくとも)、後で放射能汚染でウケた方が、死亡しそうです。