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武器兵器調達課#117: 「9K111 ファゴット」
今回は「9K111 ファゴット」について見ていきましょう。
こちら、ロシアの代表格の対戦車誘導ミサイル(ATGM)です。
北朝鮮軍がウクライナでロシアに渡されている可能性があり...
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「9K111 ファゴット」: ソ連(現ロシア)が開発した対戦車誘導ミサイルシステムです。NATOコードネームはAT-4 Spigotと呼ばれ、歩兵が携行できる軽量かつ扱いやすいことが特徴です。
9K111 ファゴットの特徴
軽量・コンパクト: 歩兵が単独で運搬・発射できるよう、軽量かつコンパクトな設計となっています。
有線誘導: ミサイルと射手の間は有線で接続されており、射手は発射後も目標を照準し続け、ミサイルを誘導します。
対戦車能力: 成形炸薬弾頭を搭載しており、当時の主力戦車の装甲を貫通する能力を持っていました。
夜間射撃能力: 夜間射撃用の赤外線照準器も装備されており、昼夜を問わず使用できます。
9K111 ファゴットの仕組み
発射: 射手は目標を照準し、発射スイッチを押します。
誘導: ミサイルが発射されると、有線を通じて射手と接続され、射手は照準器を見ながらミサイルを目標に誘導します。
命中: ミサイルが目標に命中すると、弾頭が爆発し、装甲を貫通して内部を破壊します。
9K111 ファゴットの運用
9K111 ファゴットは、ソ連軍をはじめとする多くの国軍に採用され、様々な紛争で使用されてきました。その軽量性と携帯性から、歩兵部隊の対戦車能力を大幅に強化する役割を果たしました。
9K111 ファゴットの評価
9K111 ファゴットは、登場当時としては非常に革新的な対戦車ミサイルシステムであり、多くの国で高い評価を得ました。しかし、その後、より射程が長く、誘導方式が高度な対戦車ミサイルが登場し、9K111 ファゴットは徐々にその地位を後継機に譲ることとなりました。
9K111 ファゴットの欠点
射程が短い: 比較的短い射程が弱点の一つとして挙げられます。
誘導線が切れると制御不能: 有線誘導方式のため、誘導線が切れてしまうとミサイルを制御できなくなります。
旧式化: 新型の対戦車ミサイルに比べて、技術的に旧式化している部分があります。
まとめ
9K111 ファゴットは、歩兵が携行できる対戦車ミサイルとして、戦場の様相を大きく変えた歴史的な兵器です。その軽量性と扱いやすさは、後の対戦車ミサイル開発に大きな影響を与えました。