武器兵器調達課#64: 「A-50」 <ー 最近、何かと話題ですね~
今回は「A-50」について見ていきましょう。
ロシアの早期警戒管制機ですね~。
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「A-50」: ソ連/ロシアのベリエフ設計局が開発した早期警戒管制機(AWACS)です。
NATOコードネームは「メインステイ」。Il-76輸送機をベースに、機体上部に大型の回転式レーダーを装備した独特な外観が特徴です。
開発・運用
1978年に初飛行、1984年からソ連空軍で運用開始されました。その後、インド空軍にも採用されています。
性能
最大370kmの範囲で敵機やミサイルを探知できる強力なレーダーを搭載しています。また、戦闘機や地対空ミサイル部隊への指揮管制能力も備えています。
近代化改修
近年では、A-50Uと呼ばれる近代化改修型が開発・運用されています。A-50Uは、レーダー性能や電子機器の更新、航続距離の延長などが行われています。
ウクライナ侵攻
2022年2月から始まったウクライナ侵攻では、ロシア軍のA-50がウクライナ上空で活動していました。しかし、2023年11月と2024年2月に、ウクライナ軍によって2機が撃墜されたと発表されています。
詳細情報
初飛行:1978年12月19日
運用開始:1984年
運用者:ロシア空軍、インド空軍
生産数:約40機
機体全長:50.0m
翼幅:50.5m
全高:14.7m
エンジン:ソロヴィヨーフ D-30KP-2
最大速度:850km/h
航続距離:6,400km
レーダー:シュメル-M
補足
開発背景
1960年代、ソ連空軍はアメリカ軍のAWACSに対抗する早期警戒管制機を必要としていました。当時、ソ連は地上配備のレーダーシステムで防空網を構築していましたが、早期警戒能力には限界がありました。
そこで、ソ連はIl-76輸送機をベースに、大型の回転式レーダーを搭載したA-50を開発しました。A-50は、従来の地上配備レーダーよりも高高度から広範囲を監視することができ、敵機の早期発見・追尾が可能になりました。
搭載装備
主要装備は以下の通りです。
シュメル-Mレーダー: 最大370kmの範囲で敵機やミサイルを探知できる3次元レーダー。
電子戦支援システム: 敵機の電子信号を捕捉し、分析するシステム。
通信システム: 戦闘機や地対空ミサイル部隊との通信に使用。
データリンク: 友軍部隊と情報を共有するためのシステム。
運用
通常、ロシア本土上空や領空周辺で飛行し、敵機の侵入を警戒しています。また、戦闘機や地対空ミサイル部隊への指揮管制にも使用されます。
ウクライナ侵攻やシリア内戦など、ロシア軍が関与した様々な軍事作戦で運用されています。
問題点
大型の機体: Il-76輸送機をベースとしているため、機体が大きく、機動性に劣ります。
旧式の電子機器: 一部の電子機器は旧式化しており、最新鋭の電子戦装備に対抗できるかどうかは疑問視されています。
脆弱性: 大型の機体であるため、敵戦闘機の攻撃に対して脆弱...
で、ウクライナに撃墜されたのかも?
将来
ロシア空軍は、A-50の後継機としてA-100「プレミア」と呼ばれる新型早期警戒管制機の開発を進めています。A-100は、A-50よりもさらに高性能なレーダーや電子機器を搭載し、より広範囲を監視できる能力を持つとされています。
A-50は、今後もロシア空軍の重要な早期警戒管制機として運用されると思われますが、将来的にはA-100に取って代わられる可能性があります。
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