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用語集: 「AGCAS」
今回は「AGCAS」について見ていきましょう。
戦闘機のAGCASについて?
これがあれば、日本で昔起こった2019年4月19日のF-35Aの墜落も起きなかったはず...
F-35ブロック4アップグレードの追加機能。
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「AGCAS(MAutomatic Ground Collision Avoidance System)」: 日本語では自動地上衝突回避システムと訳されます。
AGCASの働き
AGCASは、戦闘機が地上に衝突する危険性を感知し、パイロットの操作なしに自動的に機体を安全な状態に戻すためのシステムです。
具体的には、以下の状況で動作します。
パイロットの意識喪失: 高Gや急激な操縦などによりパイロットが意識を失った場合
パイロットの操作不能: 機械故障やパイロットの判断ミスなどによりパイロットが機体を適切に操縦できない場合
地形との衝突の危険性: 地形データと機体の位置情報を基に、地上衝突の危険性を検出した場合
AGCASが作動すると、機体の姿勢を修正し、高度を回復するなどの操作を自動的に行います。これにより、パイロットの生命を守るとともに、貴重な戦闘機の損失を防ぐことができます。
AGCASの開発背景
AGCASが開発された背景には、戦闘機墜落事故の多くがパイロットの要因によるものであるという現実があります。特に、高Gに耐えられないことによる意識喪失や、空間認識の喪失などが原因となる事故は少なくありません。AGCASは、このような事故を防止し、飛行の安全性を高めることを目的として開発されました。
AGCASの導入事例
AGCASは、F-16やF-22などの戦闘機にすでに搭載されており、実際にパイロットの命を救った事例も報告されています。また、日本でも航空自衛隊がF-35AにAGCASの導入を検討しています。
まとめ
AGCASは、戦闘機の安全性向上に大きく貢献するシステムです。パイロットの操作なしに自動的に機体を安全な状態に戻すことができるため、航空機の損失を防ぐだけでなく、パイロットの生命を守る上でも重要な役割を果たしています。