諜報業界用語: 「GCHQ」 <ー イギリス版NSA
今回は「GCHQ」について見て行きましょう。
こちら、イギリスのNSAです。
「GCHQ(Government Communications Headquarters)」: イギリスの情報コミュニティーにおいて、偵察衛星や電子機器を用いた国内外の情報収集・暗号解読業務を担当する情報機関です。
本部はイギリスのグロスターシャー州チェルトナムにあり、国内に複数の拠点があります。また、国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)を子会社として有しています。
GCHQのミッションは、イギリスの安全保障を脅かすあらゆる脅威を特定・検知し、その脅威に対処することです。具体的には、以下の業務を担当しています。
通信傍受(通信のやり取りを盗聴・記録すること)
暗号解読(暗号化された通信を復号すること)
情報収集(対象国の政治・経済・軍事等の情報を収集すること)
サイバーセキュリティ(サイバー攻撃からイギリスの重要インフラを守ること)
GCHQは、第二次世界大戦中、ナチスドイツの暗号機エニグマを解読したことで知られています。また、近年では、テロ対策やサイバーセキュリティの分野で活躍しています。
GCHQは、イギリス政府の機密情報機関であるため、その活動の詳細は公開されていません。しかし、その存在はイギリスの安全保障において重要な役割を果たしており、イギリスの諜報機関の中で最も影響力のある組織のひとつとされています。